タイトル防衛とタイトル獲得は違うことを学んだボンドルソバが心境を吐露「最初から本当に緊張していた」 [ウインブルドン/テニス]
タイトル防衛とタイトル獲得は違うことを学んだボンドルソバが心境を吐露「最初から本当に緊張していた」 [ウインブルドン/テニス]
シーズン3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦7月1~14日/グラスコート)の女子シングルス1回戦で、タイトル防衛に挑んだ第6シードのマルケタ・ボンドルソバ(チェコ)がジェシカ・ボウサス マネイロ(スペイン)に4-6 2-6で敗れる番狂わせが起きた。 ~ウインブルドン1回戦でディフェンディング・チャンピオンを倒す番狂わせを演じた21歳のボウサス マネイロ選手~ 21歳のボウサス マネイロがグランドスラム本戦でプレーするのは3度目となるが、2度目の挑戦となったトップ10プレーヤーから記念すべき初勝利をマークした。 ウインブルドンの同種目でディフェンディング・チャンピオンが初戦敗退を喫したのは、1994年に3連覇中だったシュテフィ・グラフ(ドイツ)がロリー・マクニール(アメリカ)に敗れて以来でオープン化以降2人目となる。 常に先行されながらワンブレーク差で第1セットを落としたボンドルソバは第2セット第1ゲームでサービスダウンを喫した直後に追いついたが、直ぐにリードを奪い返したボウサス マネイロが3-2から最後の3ゲームを連取して1時間7分でキャリア最大の勝利をもぎ取った。 センターコートの大舞台で金星を挙げたボウサス マネイロは次のラウンドで、アナ・ボグダン(ルーマニア)を6-4 4-6 7-6(10-5)で破って勝ち上がったクリスティーナ・ブクサ(スペイン)と対戦する。 「タイトル防衛を目指して出場するのは大変だわ。朝から本当に緊張してしまっていたの」とボンドルソバは試合後の記者会見で語った。 ボンドルソバは先月のフレンチ・オープンで8強入りしたあと前哨戦のベルリンでプレーしたが、アンナ・カリンスカヤ(ロシア)に対する2回戦の第1セット途中で足を滑らせて右股関節を痛めて棄権を余儀なくされていた。 「パリではいいプレーができたし、ベルリンでも調子はよかった。それからケガをしてしまって何日か練習ができなかった。ここではいい練習ができた。でも実際の試合は常に練習とは違う」とボンドルソバは話した。 「今日は最初から本当に緊張していた。その緊張感を振り払うことができなかったのかもしれない。それに彼女(ボウサス マネイロ)のプレーもよかった。試合に戻るチャンスがあまりなかったし、ほとんどフリーポイントを与えてくれなかった。彼女を称えるべきだわ」 グランドスラム大会のような大きな舞台でタイトルを防衛するのはタイトルを獲得することとは別物であることを学んだボンドルソバは、「考えたくないと思っても、ここにいるといつもそれについて考えてしまう。ここにはポスターなどいろんなものがあり、私の名前が至る所にある訳だから」と苦悩を打ち明けた。 「センターコートに戻るのは素晴らしい気分だった。試合は非常に厳しかった。今は複雑な心境だわ。ここにいるのが大好きだし、もっと長く過ごしたかった」
テニスマガジン編集部