日本人トップの全体10位でゴールする中央学院大・吉田礼志　＝東京都立川市（撮影・福島範和）

第101回東京箱根間往復大学駅伝（来年1月2、3日）の予選会が19日、東京都の陸上自衛隊立川駐屯地から国営昭和記念公園にゴールするコースで行われ、立大が10時間52分36秒のトップで通過した。2位の専大、3位の山梨学院大、4位の日体大、5位の中央学院大、6位の中大、7位の日大、8位の東京国際大、9位の神奈川大、10位の順大までが本戦への出場権を獲得。日大のシャドラック・キップケメイ（2年）が1時間0分59秒で2年連続の全体1位、中央学院大の吉田礼志（4年）が1時間3分29秒の日本人トップに輝いた。 25度を超える季節外れの暑さの中、エースの意地を見せた。吉田は留学生の集団にも後続の日本人の集団にもつかず、一人でペースを刻んで徐々に留学生を抜かし、全体10番手、日本人トップでゴール。昨年の日本人2位からリベンジを果たしたものの、「自分の走りは40点、チームは50点。目標としていた順位、タイムを達成できなかった。ここで満足していたら本戦は戦えない」と厳しく振り返った。 小中学生のときは野球少年。受験で失敗して千葉・拓大紅陵に進み、本格的に陸上を始めた。競技歴が浅くとも積極的に走る姿を川崎勇二監督に評価され、中央学院大に進学。箱根駅伝にはこれまで2度出走し、いずれも2区を担当した（1年時18位、3年時14位）。今年1月の箱根後は左の腸脛靭帯を故障。4月に復帰し、今年8～9月にかけて合計1カ月間、実業団で武者修行して課題の下肢補強につとめた。 最後の箱根駅伝の希望区間はもちろん2区。「区間賞を狙っている。（箱根を走った）2回ともチームに迷惑をかけてしまって挽回したいのと、他校のエースと戦いたい思いがある」と吉田。将来の夢はマラソンで五輪に出場すること。大学ラストイヤーを有終の美で締めくくり、世界へ羽ばたく糸口をつかむ。