米財務省のセキュリティー関連情報が流出…中国系ハッカーが不正アクセス、「重大事件」として調査
【ニューヨーク=小林泰裕】欧米の主要メディアは30日、米財務省が中国政府系のハッカーによる不正アクセスを受け、省内のセキュリティーに関する情報が一部流出したと報じた。この問題を「重大事件」と位置づけ、連邦捜査局(FBI)と連携して調査にあたっているという。 【写真】能動的サイバー防御で、医療機関や防衛産業を防御するイメージ
報道によれば、被害は8日に同省に通知された。米ソフトウェア会社が管理する業務用システムに不正アクセスがあり、省内のセキュリティーに関する情報が盗まれたという。
この業務用システムはすでに停止され、ハッカーは財務省の情報に現在はアクセスできない状況としている。被害状況などから、中国政府が支援するハッカー組織が関与したとみられるという。
中国政府系のハッカー組織を巡っては昨年秋、米国の通信会社のネットワークに不正侵入があり、トランプ次期大統領らの携帯電話が盗聴されていた恐れがあると報じられている。