10万人に1人の皮膚の難病 その患者を支える“世界一やさしいチョコレート”【WBSクロス】
果樹園と新たな商品を開発
中村さんは次の仕掛けも考えています。向かったのは北海道・余市町のニトリ観光果樹園です。果樹園の社長、似鳥靖季さんが迎えてくれました。「ニトリ」の創業者、似鳥昭雄氏の長男です。 果樹園の中を案内してもらうと、地面にはリンゴが転がっていました。実は販売用のリンゴは一つの果実を大きくするために周りの実を間引き、捨てるのが一般的です。この捨てられるリンゴを活用し中村さんは新商品を作りました。世界一やさしいチョコとリンゴで作ったアップルショコラタルトです。 今月1日よりクラウドファンディングプラットフォームの「マクアケ」を通じ、限定販売を始めています。売り上げの5%を、表皮水疱症の患者会に寄付していて、今後は店舗での一般向けの販売を目指します。 「少しずつ中村さんと一緒に協力し、商品を増やしていきたいし、この店舗でも売れるようになれば」(似鳥靖季さん)
望くんの将来の夢
そして先週、中村さんはチョコを作るきっかけとなった病気である表皮水疱症と闘う望くんの家にやってきました。医師として、起業家として、定期的に患者からチョコに関する意見を聞いています。 「おいしい」(望くん) 「よかった。この病気のことをいろいろな人に知ってもらいたい。学校の先生だったりとか」(中村さん) 「いろいろ言われなくなるの?」(望くん) 「いろいろあるの? 言われること」(中村さん) 「ある。『走れないんだ?』と言われたり。『転んで傷ができた』と言われたり」(望くん) 「ちょっと時間かかるけど、少しでもたくさんの人に病気を理解してもらうように頑張るからね。将来どんな仕事をしたい?」(中村さん) 「マンモスをよみがえらせる」(望くん) 「古生物学者になりたいんですよ」(母の敦子さん) 「あきらめないよ。絶対」(望くん) 中村さんのチョコが難病と闘う望くんの未来への希望につながっています。 ※ワールドビジネスサテライト