「日本は平和で安全な国」 イギリスで日本人女性が震撼した衝撃的な事件とは
治安が良く、夜中に女性ひとりで出歩ける国といわれる日本。もちろん100%安全とはいえませんが、都心部では終電後にひとりで帰宅する女性を見かけることがままあります。海外旅行が増えるシーズンが近づいてきました。こうした日本の常識は、海外でも通じるのでしょうか。ひょんなことからイギリスに移住、就職し、海外在住歴7年を超えたMoyoさんが外国暮らしのリアルを綴るこの連載。29回目は、イギリスで社会問題になった性暴力や殺人事件についてです。 【写真】イギリス全土に衝撃を与えたサラ・エヴァラードさん殺害事件 失踪後に情報提供を求める立て看板 実際の様子 ◇ ◇ ◇
大好きな夜道の散歩も危険
日本に住んでいたときは深夜に終電で帰り、タクシー代をケチって最寄り駅から自宅まで20分ほど歩いて帰ることもありました。幸い、怖い思いをしたことは一度もありませんが、いくら治安が良い日本とはいえ、今思えばけっこう無茶なことをしていたと思います。 では、ロンドンで同じことをするとどうなるかといえば、危険がつきものと考えたほうがいいかもしれません。 私がロンドンを好きなポイントとして、どこにでも歩いて行けることが挙げられます。バスやチューブ(ロンドン地下鉄)を使えばすぐに目的地へ到着しますが、あえて変わりゆく景色を見ながら歩く(たまには自転車で)のが大好きでした。お昼ももちろんですが、夜はよりいっそう風情があり、ただ歩くだけでも十分楽しめます。 地図を見なくても、方角だけ考えて歩けば、いつしか知っているところに着きます。南部で遊んだあとにテムズ川を北上して、2~3時間かけて自宅まで歩いたことも。 お店などが立ち並ぶ繁華街やメイン道路を歩くときは、人出や車通りがありますし、そこまで心配しなくていいかもしれません。問題は住宅街。基本的にどこも街灯が少なく、仄暗い夜道になります。自宅まであと少しと思っても、物陰からいきなり人が出てきたら怖いなと思いながら歩いてました。 夜、飲んだあとに帰宅していた友人は、繁華街を歩いていたにもかかわらずスリの被害に遭いそうになりました。背後に違和感を覚えて振り返ってみると、犯人がバックパックを開けて中を物色していたそうです。