頻繁に話題になる「タンス預金」。メリットとデメリットを改めて考える。
タンス預金のデメリット
一方で、タンス預金には下記のデメリットもあります。 ・利息がつかない ・災害や盗難のリスクがある ・保管場所に悩む 銀行にお金を預けているとわずかながらも利息がつきます。しかし、タンス預金の場合はお金を自宅に保管するだけであるため、利息がつくことはありません。また、自宅にお金を置いている場合、地震や豪雨などの災害や盗難により失われるリスクがあります。 また、タンス預金の金額が大きくなると悩むのが、保管場所です。金額が少ないうちはかさばらないため、保管場所にはそれほど悩みません。しかし、数千万円など金額が大きくなるほどかさばるようになるため、「見つからないように保管できるのは自宅のどこなのか」と頭を悩ませるようになるでしょう。
タンス預金は相続時に注意が必要
タンス預金は相続の際に申告漏れが発生する点も懸念材料です。実際に、国税庁の資料によるとタンス預金を含む現金の申告漏れが多くみられるようです。 ■申告漏れがトップクラス 国税庁の相続税に関する資料によると、申告漏れがあったものの中で最も多い割合を占めるのが、現金や預貯金等です。相続において申告漏れがあった場合、追徴課税されるため注意しましょう。 自宅にタンス預金をはじめとした現金があるにもかかわらず「誰にも伝えていないから、ばれないだろう」と考えて申告をしない方もいるかもしれません。 しかし、相続などを機にタンス預金が発覚した場合、後から余分に税金を支払うことになります。申告漏れによる追徴課税を回避するためにも、タンス預金を相続した場合にはきちんと申告しましょう。
タンス預金はご注意
タンス預金は、手元にお金があることから利便性が高く、安心感もあります。しかし、自然災害や盗難などのトラブルに遭遇した際に失われる可能性があるため、金額や保管方法を考えなければなりません。また、相続のタイミングで忘れずに申告することも大切です。お金を守るためにも適切に管理し、きちんと申告しましょう。 出典 国税庁 令和4事務年度における相続税の調査等の状況 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部