悠仁さま 来春から通う筑波大学は「エリートコース」で大正解? 英マンチェスター大学留学という道も
理工系と文系の学部を偏差値の「数字」だけで比べると、文系のほうが一般的に高く、理工系よりも難易度が高いように見えがちだ。しかし、文系と理系で母集団の学生の学力レベルが異なるため、正確に比較するには補正が必要。「理系の偏差値と文系とでは、全く別物」と、前出の大学受験塾の経営者は言い切る。 そして、筑波大学を受験する学生の学力は、地方の進学校ならば上位レベル。筑波大学の生命環境学群の学問分野は、他の大学では農学部に近いが、同じ程度の難易度の学部としては神戸大学の農学部、岩手大学の獣医学部、そしてすこし上に北海道大学の農学部が位置するという。 「筑波大学は教員の数が多く、生命環境学群も教授がひとりひとりの学生をきめ細かく指導してくれる環境だと聞いています」(前出の大学受験塾経営者) 大学関係者の間でも評判は高く、大学教授や大手の民間研究施設の研究者といった、いわゆる「エリートコース」を進んだ卒業生も少なくないという。 ■「生物学では、国内最高の環境のひとつ」 「理系のうち、医学部や薬学部、工学部の電子工学分野など、大学を出た後に高い給料がもらえる『実学部』は偏差値が上がるが、虫(生物)、星(天文)、石(地質学)といった分野は、どうも高給取りとは無縁ですね」 そう笑うのは、広島大学大学院統合生命科学研究科の長沼毅教授だ。筑波大学第二学群生物学類(現・生命環境学群生物学類)を卒業しており、悠仁さまの「先輩」ということになる。 悠仁さまが進もうとしている学部は、特に生物学を学びたい学生にとっては国内で最高の環境のひとつだと太鼓判を押す。 長沼さんは、大学や大学院には専門分野に特化した人材を育てる役割がある一方で、専門以外の知識にも触れさせることが重要と指摘する。 そして、現在の筑波大は大学院との連携が強化されており、生命環境学群は生物学にとどまらず、生物を取り巻く環境や地球全体について学べるようカリキュラムが組まれているという。 「生物学を学ぶ上で基礎となる古典の知識と生物の分類、そして生物の遺伝情報であるゲノムや進化学まで一か所で網羅できる環境は、ここだけでしょうね」