ママ友のことを名前で呼ぶのはアリ?それとも「〇〇ママ」がいい?悩みがちな「呼び名問題」
親しい友達の証?「親の名前+さん・ちゃん」
続いての流儀は「ハルカさん」「ハルカちゃん」といった、親の名前+さん・ちゃんの呼び方。子どもの存在を飛び越えての友達という意識をより強く感じさせる呼び名というイメージがありますが、実際呼んでいる人はどういった意図があるのでしょうか? 「元々名前で呼ぶ習慣があるので」(39歳/会社経営・役員/親の名前+さんと呼ぶ) 「私自身が“〇〇ちゃんママ”と言われるのが嫌で、本当の名前で呼ばれたいから」(40歳/主婦/親の名前+ちゃんと呼ぶ) 「その方の名前を呼んであげるのが一番嬉しいと思う」(32歳/その他/親の名前+ちゃんと呼ぶ) 「自分がちゃん付けで呼ばれたい。仲が良いのに何年も苗字にさん付けされていると壁を感じる」(42歳/主婦/親の名前+ちゃんと呼ぶ) やはり多いのは全体的に“親しい証”として親の名前で呼ぶという意見。確かに自分が仲良くなりたい人から名前で呼ばれると、ちょっとうれしい気持ちになるのは分かります。 ただ問題は、その距離感を見誤るケース。「名前を呼んであげるのが一番嬉しいと思う」というケースに当てはまらない人も、場合によってはいる可能性も……。
「親の名前+さん・ちゃん」に警戒感を感じる人も多い
これまでのエピソードから察するに、ママ友をどう呼ぶかは相手との適度な距離感をどう考えているかによるところが大きいことが分かりました。しかし問題となるのは、その距離感がお互いに異なる場合。もっと距離をつめたい人と、そうじゃない人。そういったズレがあると、呼び名でモヤモヤ感も生まれやすいようです。 「それほど仲良くもないママ友から、自分の下の名前で呼ばれると、距離感が近いと感じて警戒してしまう」(35歳/主婦/子どもの名前+くん・ちゃん・さん+ママと呼ぶ) 「本当に仲良くしたい人以外から馴れ馴れしく名前を呼ばれたくない」(27歳/主婦/子どもの名前+くん・ちゃん・さん+ママと呼ぶ) 「いくら年齢が上でも、いきなりちゃん付けで話しかけられると戸惑う」(42歳/主婦/姓+さんと呼ぶ) 「仲が良いのに何年も苗字にさん付けされていると壁を感じる」(42歳/主婦/親の名前+ちゃんと呼ぶ) 「苗字だと本当の意味で踏み込めていない気がします。どうせなら友達として下の名前で呼びたいけど、相手が同じ意見か解らないので踏み込めません」(40歳/主婦/姓+さんと呼ぶ) 「苗字にさん付けだと壁を感じる」というモヤモヤ感もあるようですが、全体的に多いのは「親の名前+さん・ちゃん」に対して「距離感が近いと感じて警戒してしまう」というモヤモヤ感。「親の名前+さん・ちゃん」はやはりお互いにそう呼んでもいいという信頼関係がないと難しいことが多いようです。 「ママ友の呼び方」の怖いところは、その呼び名によって相手が自分にどんな距離感で接したいかが如実に分かってしまうこと。それをぼかしたい時は「ねえ」などを駆使してあえて明確に呼ばないという選択肢もあります。しかしママ友同士のグループラインなどではしっかり呼び名を明記しなければ会話が成り立たないケースも多く、そういったときは何かしらの選択をしなくてはいけません。 とはいえ今回の結果をみるかぎり、とりあえず迷ったら「姓+さん」が無難といえそう。もしそれでは物足りない、もうすこし仲良くなりたいと感じたら思い切って「〇〇ちゃんって呼んでいい?」と聞いてみるのも手かもしれません。言われたほうはよっぽど嫌ではない限りは断らないとは思いますが、一度そういったワンクッションがあると、相手の警戒心も薄れるのではないでしょうか? ちなみに筆者はママ友同士の距離の詰め方が苦手という自覚があるので、だいたい一貫して「姓+さん」を採用しています。そんな私でもたまに「めぐみさん」「めぐみちゃん」と名前で呼んでくれるママ友がいると、むしろちょっとうれしい。そういったことをスマートにできる人に憧れます。
高山恵