度重なる暴落にくじけなかった投信のプロが、資産を倍増できた「たった1つの心得」
2024年から始まった「新NISA」をきっかけに投資を始める若い世代が増えている。さまざまな投資への入り口がある中、大手証券や投資運用会社などを渡り歩いた今福啓之氏は「どうせやるなら投信でやるべき」だという。月5万円のスタートで、いきなり暴落を経験しながらも、20年以上も投資信託を続ける筆者が伝えたい投信の話とは?※本稿は、今福啓之『投資信託業界歴30年の父親が娘とその夫に伝える資産形成の本音の話』(星海社)の一部を抜粋・編集したものです。 【この記事の画像を見る】 ● 投信積立を開始直後から 日経平均がいきなり大暴落! では少し照れるが早速始めますか。投資信託の仕事で32年目の僕が、父親の最後のアドバイスとして結婚した娘とその夫2人にこんな話ができるのは、まぁありがたいことだよね。 僕の33歳からの24年。はいコレ。 これは僕が33歳、今の会社の前の運用会社に初めての転職をして以降の僕のお金の歴史。 入社直後に初めて投信積立をスタートした、その推移を示してる。月5万円の積立がどういう推移を経て今に至っているかを示してるリアルなグラフ。 ちなみに月5万円でスタートしたのはホントなんだけど、後から金額を増やしてます。 全部正直に見せると僕が今いくら持ってるかバレて変な期待をされても嫌なので、ずっと5万円だったということで話をしていくね。 さて、転職した先が日本株ファンドが強い運用会社だったので、何も考えずそのファンドで月5万円で始めたのが2000年の1月。 でも、グラフ上にファンドの代替として示した日経平均株価の線でわかるように、スタートのホントの直後から暴落しちゃったのよ。しかも激しく。 2000年1月末に約2万円だった日経平均は、2003年の3月には8000円を割ってしまった。 右肩上がりの三角形は積立元本の積み上がり。 月5万円、年に60万円(5万円×12カ月)を24年続けてるので1440万円のところまで直線的に積みあがってるよね。 そして「評価額」の線が、その時々のそれまで積み立てた分の時価評価額の推移。つまり、もしその時々で積立を全部売ったらいくらになってたのかを示してる。 さて、グラフの見方はわかったと思うので、ここ見て。 2000年1月にスタートしてから日本株はずっと3年間暴落していくんだけど、僕は気にせず毎月5万円の積立を続けていた。もちろん時価評価(評価額の線)はずっとマイナス状態なんだけど、でも金額としての「実害」はまだそう大きくないから気にしなかった。 月5万円、1年で60万円、3年で180万円の拠出だから、2割の評価損だったとしても36万円だからね。痛いけどまあ気にせず続けてた。