【こんまりさんのお片づけメソッド】人生で一度だけ実行すればOKの「片づけ祭り」って?
いちど片づけたら二度と散らからない、画期的な片づけ法として、近藤麻理恵氏が『こんまりメソッド』を発表してから今年で14年。 アメリカでも片づけのカリスマとして大ブームとなったこんまりさんのお片づけメソッドを改めて紐解いていきましょう。 【こちらもチェック!】ドラマ化もされたお片づけコミックエッセイ「わたしのウチには、なんにもない。」 『片づけ』は今や代行サービスなどの職業を生み、家事をプロにお任せする方も多くなりました。また片づけを学ぶ場所ができ、見様見真似で慣れていくものから、学ぶものへと変化してきました。『片づけ』は単なる整理整頓ではなく、自分の人生の棚卸作業。教養として身につけることで、人生は確実に好転するのです。 こんまりさんの片づけメソッドをあらためて学び、部屋も人生もすっきりさせましょう! ■メソッドの肝は「片づけ祭り」。人生でいちどだけ行えばOK こんまりメソッドには、2種類の片づけがあります。それは、「片づけ祭り」と、片づけたあとに行う「日常の片づけ」です。 片づけ祭りで行うことは2つ。「残すものと手放すものを判断すること」、「残したものの定位置を決めること」です。日常の片づけは、「使ったものを定位置に戻す」という作業です。 こんまりメソッドの肝になるのが、片づけ祭りです。これは、自分が持っているものすべてに対して向き合う作業。持っているものは何千点、何万点もあるかもしれません。とてもハードルが高いと思うかもしれませんが、極端にいえば、片づけ祭りは人生で1回だけでいいのです。いちど片づけ祭りを終えたら、あとは使ったものを元に戻すことと、新しく手に入れたものの定位置を決めるだけで、日常の片づけが自然にできるようになっていきます。 片づけ祭りは、できるだけ短期間で一気に行うことがおすすめです。短期間で劇的な変化を体験することで、片づけに対するマインドが一気に変わります。私が片づけを「祭り」と呼ぶのは、スタートしたときの勢いを保ったまま、短期間で終わらせることが大事だと考えているからです。 この場合の短期間というのは、目安は6カ月以内。意外と長いと思われたかもしれませんが、人生のなかでのたった半年だと思えば、短期間といえるでしょう。実際には、丸2日間で終わる人、週末の土・日曜を使って1カ月で終わる人、家が大きくものが多くて2年間かかった人などさまざまです。いずれにしても大事なのは、期限を区切ることです。 片づけ祭りをスムーズに進めるためのポイントの1つは、片づけに集中できる環境作りです。ものを見極める作業をするときは、音楽やラジオなどは一切かけないことが理想です。テレビのつけっぱなしも避けましょう。 片づけを始める時間帯は、早朝からがベスト。朝の爽やかな空気が、思考をクリアにしてくれます。朝は体も動くし判断力が冴えているから、選ぶスピードが速くなる傾向があります。 片づけを真剣にしていると、瞑想状態のような自分と静かに向き合う感覚になっていくことがあります。自分が持っているものに対して、1つ1つときめくかときめかないかを感じ取って判断していく作業は、ものを通して自分と対話していることになるのです。 片づけ祭りは、日常の延長線上にある整理整頓ではなく、自分の人生を丸ごと変える一大プロジェクト。大きな視野をもって片づけを進めることが、モチベーションをキープし続けるためのポイントです。 ■【著者プロフィール】 近藤麻理恵(こんどうまりえ) 1984年生まれ。片づけコンサルタント。愛称はこんまり。幼少期から片づけの研究を始め、独自の片づけ法「こんまりメソッド」を編み出す。『人生がときめく片づけの魔法』(河出書房新社)は40カ国以上で翻訳され、シリーズ累計1400万部を超える。2015年に米『TIME』誌の「世界で最も影響力のある100人」に選出。2022年にはネットフリックス(Netflix)の冠番組で、米デイタイム・エミー賞を受賞。 ※本記事は近藤麻理恵著、池上彰責任編集の書籍『明日の自信になる教養3 池上 彰 責任編集 部屋も心も整う片づけ学』から一部抜粋・編集しました。 撮影/西村彩子 ヘアメイク/井生香菜子 イラスト/水谷慶大 著=近藤麻理恵、責任編集=池上彰/『明日の自信になる教養3 池上 彰 責任編集 部屋も心も整う片づけ学』