「一歩さえ出してしまえば何とかなる」日本一周に挑む男性…原動力は人との出会い 愛媛県出身・久保弘樹さん(43)
気になるのは寝泊りや旅費。一体どうしているのでしょうか。 久保さんを自宅に招いた村場伸也(むらば・しんや)さん。久保さんとはマラソン大会で12年前に知り合いました。 (村場伸也さん) 「日本一周は基本的に県庁所在地と海岸線、国道、幹線道路を周るけど、久保くんは完全に海岸線なおかつ離島を通っているので…。大体は退職金で日本一周をするけど(久保さんは)全部を捨ててスタートしているので(笑)、独特ですね」 高知に入る旅の途中でリュックの紐が切れてしまったという久保さん。その時、かつて知り合った村場さんの顔が思い浮かんだといいます。 (久保弘樹さん) 「『どうしよう村場さん』って電話して。そしたら『いいからうちに来い』って」 (村場伸也さん) 「『とりあえずうち来い』って。仕事がなく、これから旅の資金も厳しくなって、これから先のことを考えると給料を稼ぐ場所がここが最後ですからね」 久保さんは旅の資金を稼ぐために行く先々で仕事を探していて、高知ではまず、ミレービスケットを製造する会社で働きました。旅の中で出会った支えてくれる人たちの心づかいや触れ合いが、久保さんの走る活力につながっています。 (村場伸也さん) 「(出会ったときの印象は)『なんだこの“面白い生物”は』と。走ることに関しては“くそ真面目”。なので(久保さんの知り合いが)こんなお米やトウモロコシを送ってきてくれたりとか、そういうところがあるのかなって。いろいろな人から援助物資が届くっていうのは“ほっとけないところ”があるんでしょうかね」 高知市針木にある梨農園で収穫のアルバイト。村場さんが紹介してくれました。旅先でしか得られない新たな発見や学びがあるのも旅の面白さです。 (久保弘樹さん) 「(Q.旅の中で仕事をする楽しさは?)この地方でしか全国でもとれなくてその作業に携われる。自分の知らないことがいっぱいありすぎて、初めてやる仕事が多いけど楽しい。少しでもその地域の役に立てたら」
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