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17日、天皇皇后両陛下が訪問されたのは、1月に地震、9月に記録的豪雨と1年で2度の大きな災害に見舞われた、石川県の能登半島です。 【画像】被災者の目線に合わせて声をかけられる天皇陛下と雅子さま 豪雨により甚大な被害が出た輪島市久手川町。 この場所では、川が氾濫し住宅4棟が流され、中学3年生の喜三翼音（きそ・はのん）さんら4人が亡くなりました。 両陛下は、深く黙礼をされた後、川の流れや水かさがどこまで来たかなど、当時の状況について説明を受けられたということです。 続いて訪れた避難所では、豪雨で浸水した仮設住宅から避難してきた被災者などを見舞われました。 被災者らに「いかがでいらっしゃいますか?」「おうちはどのあたりに?」と、声をかけられた両陛下。厳しい寒さの中で、不便な暮らしを続ける人たちの心と体の健康を案じられました。 お見舞いを受けた被災者は…。 市中泰雄さん（86）: ありがたいことです。わざわざこの寒い輪島まで来ていただいて。 吉岡久美子さん（70）: 大きな地震と…水害も初めての経験でしたので、すべてなくなったというような話をしたんですけど、「おつらかったですね」というお言葉は雅子さまからいただきました。 本当に…元気をいただきました。

両陛下“思い出の地”…3度目の訪問の理由

2度の災害に見舞われた能登の人たちへ心を寄せてこられた、両陛下。 能登を訪れるのは、今年3度目となります。 両陛下が、初めて被災地を訪問されたのは、元旦の地震発生から約2カ月後の3月。訪れた避難所では、スリッパをはかず、靴下のまま、被災者の元へ歩み寄られました。 天皇陛下「おけがは大丈夫ですか?」 被災者「はい、大丈夫です」 雅子さま「お二人暮らし?お母さまと?怖い思いをされましたね」 そして翌4月、2回目のご訪問では、多くの建物が倒壊した穴水町の商店街や避難所などを訪問されました。 今回、3度目の訪問をされたことについて、フジテレビ皇室担当の橋本寿史解説委員は、2度大きな災害があったことを受けて、「色々な方をお見舞いしたい」という気持ちがあったのではないかといいます。 橋本寿史解説委員: 2回立て続けての被災というものに関しては大変心配をされて、今回、ご訪問ということになったのだと思います。 地震で避難をしていて戻られたのに、また、今度は豪雨で避難せざるを得ない。そういった方々が多いということも両陛下はよくご存知ですので、やはり今回「色々な方々をお見舞いしたい」という気持ちが強かったんだと。 天皇陛下は2月の誕生日会見で、「能登地域は雅子も私も、それぞれ学生時代に訪れて、思い出深く思ってきた地域」と語り、「多くの方が犠牲となられ、避難を余儀なくされている方が多いことに、深く心を痛めております」と話されていました。 雅子さまも、今月9日の誕生日のご感想で、「私自身、学生時代に友人との旅行で能登半島を訪れたことがあり、楽しく、大切な思い出の詰まった能登の地で、多くの人々が このような大きな試練に直面していることに、心が締め付けられる思いが致しました」と話されるなど、両陛下にとって、能登地方は大変思い出深い場所でもあります。 橋本寿史解説委員: 高校時代、陛下は研修旅行として、能登地方をぐるっと回り、日本海に沈む夕日というのを初めてご覧になられたと。また、ご結婚後、雅子さまと能登半島の方を訪問されて、海岸を散策されていたりします。 能登地方については両陛下ともですね、被害を受ける前の様子をご存知なわけです。 そういったことからも、早い復興を望まれ被災地に対して心を寄せ続けていらっしゃるのだと思います。 両陛下が1994年に訪問された、石川・七尾市にある障害者支援施設「青山彩光苑」を取材すると…。 「青山彩光苑」常務理事　今寺忠造 苑長: 本当に大変お忙しい中、3回も（能登へ）来ていただいて、感謝を申し上げます。 今寺さんは、30年前に両陛下がご訪問された時の様子をこう話します。 「青山彩光苑」常務理事　今寺忠造 苑長: 私は当時、作業療法士をしていまして、そこの作業を見ていただいたという形で、陛下との距離はすぐ近くでございました。 ――雅子さまについては印象に残っているエピソードはありますか? 優しく低姿勢で、お言葉をかけていたことは記憶の中に残っております。優しい目線で、本当に…“心”が私たちの中に伝わってきたと。 そんな両陛下の思い出深い施設も、今年1月の地震で被災。現在も復旧作業が続いているといいます。 「青山彩光苑」常務理事　今寺忠造 苑長: （両陛下の訪問は）国民目線で私たちを応援してくださっているんだというのは、強く感じられます。本当にうれしいです。 （めざまし8　12月18日放送）