合格のきっかけは“ミュージカル”!? 八木亜希子が“フジテレビ・アナウンサー入社試験”を振り返る
◆アナウンサーを目指した経緯
松下:先ほど「アナウンス研究会」のお話がありましたが、そこで“アナウンサーになりたい”と思われたわけではないんですね? 八木:ないんです。意外と身の程を知っていて、就職先も“エンターテイメントに携わりたい”とは思っていたけれど、志望は制作だったんです。 松下:そうなんですね。 八木:当時、制作志望者のためのセミナーに行ったり、時事問題を勉強したりしているなかで(テレビ局の)アナウンサー試験のほうが先にあって、「会社を見られるし、面接の練習にもなるから(求人に)応募して面接に行ってきなさい」って言われたんですよ。 申し込みのハガキを出した後、アナウンサーの方の講演があって「(アナウンサーは)こういう仕事です」と聞いたときに初めて“面白そうな仕事だな”と思ったんです。 松下:そのときに! 八木:心理学科(早稲田大学第一文学部心理学専修)だったので、いろんな人にインタビューをすることがカウンセリングに通じるものがあることに気づいて、(初めて)興味がそちらに傾いたんです。 だから、ハガキを出したときは記念受験みたいな感じで申し込んだのに、(面接のときには)やる気満々で受けました(笑)。 松下:じゃあ、そこから“アナウンサーになる!”と? 八木:スイッチが入りました(笑)。OB訪問もしたり、いろいろな人に話を聞きました。 松下:すごいですね! でも(アナウンサーになるのは)狭き門じゃないですか。 八木:自分でも何が良かったのか分からないですけれど、(面接のときに)緊張してすごく声が小さかったみたいで、最後にディレクターのような人から「あなたミュージカル研究会なんだよね? ちょっと歌ってみて」と言われたんです。 そのときに、私が(フジテレビに)入ってからアナウンス部長になられる野間脩平さんからも、すごく良い声で「記念だから」と言われて、“これで終わりだしなぁ”と思って……。 松下:もう何にもとらわれることなく。 八木:私も受かるとは思っていないし、“向こうも受かると思っていないんだから”と思って、記念にちょっとステップを踏んで歌ってみたんです。そうしたら「声、出るじゃない!」と言われて……そこがポイントだったのかもしれない(笑)。 松下:ミュージカル研究会に入ったことで、アナウンサーの道が開けたんですね。 八木:本当ですね! 人生って全部つながっているんですね。 (TOKYO FM「Grand Seiko presents My Time My Story」2024年11月9日(土)放送より)