「必ず100点を出さなきゃと思っていた」高橋みなみの“呪い”を解いた仲間の言葉
「仕事を楽しむには、休むことも大事」。AKB48卒業後の“働き方改革”
――AKB48を卒業してから、ご自身が感じる「変化」はありますか? 高橋みなみ: 今でもAKB48時代からのクセで、力の抜き方が下手だなと思うことは正直あります。でも、結婚したことで気持ちがすごく楽になりました。これまでのように、戦いに行くような気持ちで仕事をしたり、何事もがむしゃらに一生懸命に取り組んだりすることをずっと続けるのは、とても苦しく感じる時があって。でも夫と結婚して、仕事の悩みや不安を話して受け止めてくれる圧倒的な味方ができたことが、とても心強かったです。穏やかな夫と一緒に過ごすなかで「もう少し肩の力を抜いてもいいのかな」と思えるようになりました。 働き方や仕事への向き合い方も変わりましたね。今思うと、自分のなかではAKB48卒業後が“働き方改革”だったかもしれません。卒業してからは1カ月先のスケジュールが出るようになって、休みの日が明確にわかるようになったんです。休みがいつかを把握するだけで、仕事の頑張り方も変わりました。「この仕事は初めて挑戦するから準備しよう」というように、一つひとつの仕事を大事にできるようになったと思います。以前は、少しでも時間が空いたら楽屋で寝たいと考えていましたが、今は「行きたかった場所に行ってみよう」とか「一人でゆっくりコーヒーを飲む時間にしよう」という考え方になったのも大きな変化です。 AKB48時代は、あれほど貴重な経験をさせてもらったのに、忙しすぎてほぼ記憶がありません。忙しすぎて仕事が記憶に残らないのはやっぱりもったいないですし、仕事を楽しむためには少し足を止めて休むことも大事なんだなと、今は思います。 --- 高橋みなみ 1991年東京生まれ。2005年にAKB48の第1期メンバーとしてデビュー。2009年にAKB48・チームAのキャプテンとなり、2012年にはAKBグループの総監督に就任するなど、ブームの牽引役となる。2016年にAKB48を卒業した後は、タレントとしてテレビやラジオなど幅広く活躍。 文:市川茜 (この動画記事は、TBSラジオ「荻上チキ・Session」とYahoo! JAPANが共同で制作しました)