「鹿児島は第二の故郷。金メダルが恩返しになれば」…パリ五輪・男子レスリングの文田健一郎 父は旧鹿商工高出身、祖父ゆかりの天城町には祝福の懸垂幕
パリ五輪のレスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級で金メダルを獲得した文田健一郎(28)=ミキハウス=は鹿児島にルーツを持つ。7日、パリ市内で記者会見し、「鹿児島は第二の故郷。金メダルが恩返しになればうれしい」と笑顔で語った。 【写真】文田健一郎選手の金メダル獲得をたたえる懸垂幕=7日、天城町役場(同町提供)
祖父が天城町出身。父・敏郎さん(62)は鹿児島商工(現樟南)高レスリング部の出身で、山梨県の韮崎工業高レスリング部監督を務める。 敏郎さんから高校卒業まで指導を受け、二人三脚で力をつけてきた。東京五輪は銀メダルに終わり、父子ともに悔しい思いをした。「父に教わった攻めのレスリングで世界一を証明できた」と胸を張った。(パリ・本社運動部=下野敏幸) ◇ パリ五輪のレスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級で金メダルに輝いた文田健一郎選手(28)の快挙を祝う懸垂幕が7日、父方の祖父ゆかりの天城町役場にお披露目された。銀メダルだった前回東京大会の雪辱を果たし、関係者は「4年後のロサンゼルス五輪で連覇を」と喜んだ。 文田選手の父敏郎さん(62)の兄、昭一郎さん(72)=福岡市西区=によると、祖父景造さん=故人=が天城町兼久出身。祖母智恵子さん=同=は奄美市住用出身。 昭一郎さんは五輪前、激励の手紙や智恵子さんのお守りなどを文田選手に送った。7日未明(日本時間)の決勝をテレビ観戦し「よく頑張った。安定した強さだった」とたたえた。
懸垂幕は縦5メートル、横0.9メートル。森田弘光町長は「天城町3世ということもあり、たくさんの感動と勇気をいただいた」とのコメントを出した。
南日本新聞 | 鹿児島
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