「パ、パリ五輪…大丈夫なのか」サッカー取材記者が運営に呆れたウラ話「あら、試合あるの?」フランス人女性の認知度も“その程度”だった
パリからロサンゼルスへ――2028年五輪に向けてサッカー世代別日本代表監督は大岩剛監督の続投が決まった。パリ五輪を取材した記者が見た会見の表情と、五輪本大会でのドタバタ記とは。〈全3回〉 【実際の写真】「み、水の色がヤバい…」セーヌ川で泳がされた選手、「開会式当日に鉄道テロ…」ドタバタすぎた花の都パリ五輪の舞台裏を全部見る
男子→なでしこ→男子…ドサ回りのような移動
オリンピックでは、「サッカー取材はドサ回りだよね」などと同業者同士で自虐することがある。 オリンピックは今回であればパリ、前回であれば東京と、都市が開催地となり基本的にはその都市もしくは近郊で行われる。今回はサーフィンがタヒチで行われた以外に、ハンドボール、バスケットボール、射撃、セーリングがパリ以外で行われたが、サッカーだけはいつどの大会でも、その開催地以外でほとんどの日程が消化されるため、なかなか開催地に近づけないのだ。 今年のパリ五輪、日本男子サッカーはボルドーで2試合、ナントで1試合、リヨンで1試合を行った。大岩ジャパンの入ったD組は決勝でのみパリで戦える日程になっていたが、それは叶わず。パリに入ることなく、パリ五輪を終えるというなんともシュールな結末を迎えた。振り返れば北京五輪では北京に、リオ五輪ではリオにそれぞれ入ることなく終わっている。この2大会とは違い1次リーグこそ突破したものの同じ末路を辿った。 一方、女子はナント→パリ→ナント→パリと会場が割り当てられた。女子サッカーはパリが試合会場となったものの、近くで行われている他競技のような非日常感、華やかな五輪の雰囲気はなく、いつものサッカー場の雰囲気だった。やはり五輪の雰囲気を感じるには、メダルマッチくらいまで進出しないとならないのだとあらためて痛感させられた。 五輪サッカーは準決勝まで中2日で行われることもあり、男子の試合→移動して女子の試合→移動して男子の練習、といったサイクルで1日が絶えず動く。短期間ながら連日パリから遠く離れた都市間を移動し、取材することを繰り返すのはやはり「ドサ回り」という表現ほどしっくりくるものはない気がしている。