イラン革命防衛隊、9月にトランプ氏の暗殺を計画か…米司法省が工作員3人を訴追
【ニューヨーク=山本貴徳】米司法省は8日、イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」が今年9月、工作員にトランプ次期大統領の動静監視や暗殺を指示していたと発表した。暗殺は実行されなかったが、メリック・ガーランド司法長官は「米国の安全保障を危険にさらそうとするイランの試みを容認しない」と表明した。
司法省は同日、イラン系米国人の殺害を企てたとして、革命防衛隊工作員のファハド・シャケリ容疑者(51)ら3人を訴追したと発表した。発表によると、シャケリ容疑者は米捜査当局が電話で行った聴取に対し、革命防衛隊から9月にトランプ氏の監視と暗殺を指示されたと供述した。10月に計画策定を指示されたが、提出しなかったという。
シャケリ容疑者は逃亡中でイランにいるとみられているが、米国で服役している人物の減刑のため、聴取に応じたという。ほかに訴追された2人はニューヨーク在住で、7日に身柄を拘束された。同省はトランプ政権下の2020年に革命防衛隊司令官が米軍に殺害されたことを受け、イランが報復を狙っていると指摘した。