’19センバツ習志野 第4部・選手紹介/9止 岩沢知幸投手/住田洋介外野手 /千葉
<第91回選抜高校野球> ◇サーフィンで下半身強化 岩沢知幸投手(2年) 昨秋の関東大会準々決勝の東海大甲府(山梨1位)戦で四回から登板。緩急をつけた下手投げで強力打線を相手に凡打の山を築いた。高校の公式戦で初めての登板だった。当時の選手登録は内野手。関東大会突破への「隠し玉」として、最高の仕事をしてみせた。 「何でもやるから試合に出してください」。九十九リトルシニアに所属していた中学2年の時、勇気を出して監督に直訴した。幼稚園で野球を始め、中学で投手に転向した。伸び悩み、試合で起用される機会はなかった。教え子の懇願に監督は「じゃあ、下手投げでもやってみるか」と答えた。野球人生を変える契機になった。 昨夏以降、投手陣のトレーニングでは常に先頭を走る。日課は45キロのバーベルを背負ったスクワット。目標は元日本代表で下手投げの渡辺俊介投手や牧田和久投手で、頻繁に2人の投球フォームを動画で研究している。 趣味は地元山武市でのサーフィン。「下半身の強化やバランス感覚を磨くのに役立っている」 ◇いわさわ・ともゆき (1)右・右(2)170センチ、58キロ(3)山武市立成東東中(4)釣り、サーフィン(5)渡辺俊介(元千葉ロッテ) ◇「初球を思い切りよく」 住田洋介外野手(2年) 1年秋の県大会準決勝で初の公式戦の打席に立った。2-5の九回2死で代打。関東大会進出をかけた試合の熱気に体が縮こまった。「こんな舞台でまさか自分が」。5球目の低めのボール球に手を出し、捕ゴロで試合終了。情けなさに前を向けなかった。 小学1年で野球を始めた。小中時代は投打の中心。「自分で投げて打ってだった」と振り返る。高校に入学して状況は一変した。自分よりうまい選手に囲まれ、徐々に野球観が変わった。「自分の力だけで野球はできない」。チームでの自分の役割を探すようになった。 1日1000球近くの打撃練習の後、自主練習で200球の打撃練習を加えた。「1年の時は弱気な自分がいたが、練習を繰り返して俺が打ってやるという気持ちを取り戻した」と話す。 昨秋の公式戦はベンチ入りを逃したが、心の準備は万端だ。「初球を思い切りよくと心がけつつ、1年秋の反省を生かして重圧のかかる場面こそ冷静に打席に入りたい」と静かに意気込みを語った。 ◇すみた・ようすけ (1)左・左(2)175センチ、72キロ(3)八千代市立八千代中(4)漫画(5)根尾昂(中日) =おわり ……………………………………………………………………………………………………… ◇データの見方 (1)投・打(2)身長、体重(3)出身中学校(4)趣味・好きなこと(5)憧れの人