藤井聡太JT杯覇者がベスト4で敗退 準決勝東海大会で広瀬章人九段に敗れ3連覇ならず/将棋・JT杯
将棋日本シリーズJTプロ公式戦東海大会が11月2日、愛知県常滑市の「Aichi Sky Expo」で行われ、藤井聡太JT杯覇者(竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖、22)が広瀬章人九段(37)に137手で敗れた。この結果、広瀬九段の5期ぶり2度目の決勝進出が決定。3連覇を目指していた藤井JT杯覇者は、ベスト4で今期の大会を終えた。 【映像】広瀬九段が藤井JT杯覇者に勝利した瞬間 振り駒で広瀬九段の先手となった本局は、相掛かりの出だしに。長い戦いに備えて互いにしっかりと陣形を整備すると、じりじりとした戦いへと展開した。藤井竜王の強い踏み込みから一気に激戦へと発展すると、広瀬九段も強く応戦。緩急自在の指し回しで絶対王者を圧倒した。力を封じ込められる形となった藤井JT杯覇者は、得意の終盤戦で技を駆使して対抗したものの、逆転には至らず。最後は静かに投了を告げた。 勝利した広瀬九段は、「激しい展開になって数手進んでみたらこちらが良くなっている気がしたが、最後は上手くプレッシャーをかけられて、何とかギリギリ残していたという感じだった。本当に、(藤井JT杯覇者に)勝つのは大変だなと思った」とコメント。 一方、敗れた藤井JT杯覇者は、「中盤、飛車と金と桂馬の取り合いで攻め合いになったが、その判断が良く無くて、飛車を下ろされた時に良い対応がなく、こちらの攻めが細い形で全体として厳しい感じになってしまった」と熱戦を振り返っていた。 この結果、広瀬九段の決勝進出が決定。11月24日に東京都江東区の「東京ビッグサイト」で予定されている決勝戦は5期ぶり4度目の優勝を狙う渡辺明九段(40)と激突となり、2019年度の決勝戦と同一カードで、日本シリーズJT杯を争うこととなった。 JTプロ公式戦は前年覇者、タイトルホルダー、賞金ランキング上位者から12人が選出されるトップ棋士たちによるトーナメント戦。持ち時間は各10分、切れたら1手30秒未満、各5分の考慮時間。 (ABEMA/将棋チャンネルより)
ABEMA TIMES編集部