ヘッドは同じでもシャフト性能は真逆のユーティリティを2本。今季初優勝の一人、小木曽喬の最新クラブセッティング
昨年は出場した24試合すべてで、予選を通過して初シードを獲得。そして今年、6月に国内ツアー初優勝と着実に地力を付けている小木曽喬。現在のクラブについて聞いてみると、2本のユーティリティが僕のポイントです、と説明してくれた。 小木曽喬の最新クラブセッティングはこちら
飛距離と高さの3U、ピン狙いの4U。どっちも大事な2本です
「50・54・60度とウェッジを3本入れて厚くしているぶん、長い番手は本数を入れられません。そのぶんユーティリティがとても大事なクラブになっています。ユーティリティはプロにとっても選ぶのが難しいクラブなんですが、僕の場合は、構えた時の顔はもちろん、シャフトとのマッチングも 大切です」
「ユーティリティの顔は、ロフトが立っているように感じるのが好きじゃなくて、フェース面がしっかり見えること、左を向いていないで、むしろ少し右を向いているのが好みです。性能では『スピンが入ってくれるもの』と難しいオーダーもさせてもらっています」
「打ってみてスピンが足りなければ、シャフトを替えてアジャストしていきます。もちろん、その逆もあります」。シャフトにこだわる言葉のとおり、ユーティリティは2本ともスリクソンZX MkⅡでも、3UはカーボンのディアマナThump、4UはN.S.プロのスチールと別モデルを挿す。 ダンロップの担当者に確認すると、「3Uは飛距離と高さを出したいとのことで、それに見合ったシャフトになりました。逆に4Uは飛距離を抑えつつスピンを入れてしっかり狙えるように、重めのスチールにしています」と、求める性能によってシャフトを替えている。
3Wは、市販にはないネック調整機能付きのスリクソンZX MkⅡプロト。振った時に左へのミスが出ないよう、ネック調整を生かしてライ角をフラットにして使う。シャフトはツアーADのPT‐7でドライバーと同じ。
L字マレット風に見える、特注パター
パターは2018年から使うオデッセイO・WORKSの330M。元々L字マレットを使っていたものの、「難しさを感じている」とオデッセイの担当者が相談を受け、L字テイストがあってマレット形状に近い330Mを提案。ネックもL字マレットっぽさを残したスラントネックにして、やさしく打てるように調整。さらにフェースインサートを市販のマイクロヒンジではなく、軟らかなタッチでプロに人気のホワイト・ホットにカスタマイズ。 現在の平均パット数は1.7114でツアー4位。使用7年目、パット巧者のエースパターだ。