デニーズの名品「ハンバーグカレードリア」を“お得な”つまみに、優雅なランチ飲み<チェーン店ひとり酒>
デニーズの名品と、昼酒に酔う
予習はばっちりだから、今日は迷うことなく【昼デニセット】Aセットを注文。サイドは、さっぱりとしていて酒に合いそうな「彩り野菜のマリネ」を選んでみた。ドリンクは、生ビールもいいけど、「翠 ジンソーダ」(539円)があるな。柚子、緑茶、しょうがの3種の話素材を使った、和テイストのジン「翠」。ソーダ割りにすると爽やかでうまいんだよな~。いいないいな、そうしよう。 10分も外を歩いていると体力ゲージがほぼ0になる猛暑日。ぐいっと飲んだキンキンのジンソーダが全身に染み渡る。 続いてスムーズにマリネが到着。 これ、やっぱり選んで良かった。厚みのあるパプリカとなすは、一度素揚げしてあるのか、コク深さと食べごたえが満点で、そこに酸味あるソースがばっちり。食欲も酒欲ももりもり湧いてくる。
「これはもう、“夢”だ」
そしていよいよ大本命、ハンバーグカレードリアが到着! こ、これはすごい……。メニュー名や写真などの情報から、僕が大好きに違いないことはわかっていた。しかし実際目の前にすると、いくらなんでも度を超えている。これはもう、“夢”だ。夢のメニューだ。今この記事を読んでくださっている読者のみなさまに朗報。どうやら、人生の夢を叶える方法のひとつは、「デニーズでハンバーグカレードリアを頼むこと」らしいです。 まずはあえてハンバーグにはいかず、カレードリア部分をひと口。うん。塩気と甘みがしっかりとあって、そこにきっちりスパイスが香る、王道の欧風カレー。つまり、僕のいちばん好きなタイプのカレーだ。そこに、焦げ目の香ばしいチーズがとろりとコクを加える。こんなの、うまくないわけがない。そしてその味のふりきれ加減が、酒のつまみとしてもばっちりだ。 続いてはいよいよ、ハンバーグをさくりと掘削。カレー、チーズ、白米とともにほおばる。あ~……これは……。
途中でグラスワインも追加
ハンバーグはかなりの厚みと大きさがあり、その肉々しさが確実に心に幸せを運んできてくれる。またその構成上、外側はカレードリア(というか焼きチーズカレーか)、そして中央部に向かってカレー感が若干薄まり、チーズハンバーグ&ライス的な味わいになる、そのグラデーションも楽しい。また、インパクトのある見た目ほどごはんの量が多いわけではないので、全体のボリューム感的にも理想的なバランスと感じた。 通常のカレーライスとは違い、スプーンで少しずつ掘削しながら食べられるのも酒のつまみ向きで、たまに野菜のマリネで口をさっぱりさせてやると、またいちからうまい。素晴らしすぎるな、デニーズランチ飲み。 途中で「ハウスワイン グラス」(319円)を追加し、最後まで堪能しつくす。かなりの満足感と、なんだか想像以上にリッチな気分に浸ることができた、充実のデニーズ飲みとなった。 <TEXT/パリッコ> ―[チェーン店ひとり酒]― 【パリッコ】 1978年東京生まれ。酒場ライター。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。ライター・スズキナオとのユニット「酒の穴」としても活動中。X(旧ツイッター):@paricco
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