10年ぶりの勝利を挙げ、スタンドに向かって拳を突き上げる津山高専ナイン＝倉敷マスカット

　第106回全国高校野球選手権岡山大会は13日、56チーム（58校）が出場して開幕。岡山県倉敷市のマスカットスタジアムなど3球場で1回戦7試合があり、甲子園を懸けた熱戦の火ぶたが切られた。 　　　【組み合わせ表はこちら】 　津山高専が高梁を8―1で下し、2014年以来10年ぶりの初戦突破。倉敷南は同点の九回に一挙9点を奪い玉野を12―3で振り切り、主将中村が4安打3打点と活躍した美作は青陵を7―2で下した。ベンチ入り15人の津山東や芳泉は善戦及ばず敗退した。 　大会は5日間の休養日を含め17日間。日程が順調に進めば、29日に晴れの甲子園代表が決まる。開会式は期日に先立ち11日に実施した。第2日の14日も3球場で1回戦7試合がある。 　▽1回戦 津山高専 010103012｜8 100000000｜1 高梁 ▽三塁打　原田▽二塁打　中島 　【評】津山高専は1―1の四回1死二、三塁から末平の内野ゴロで勝ち越し。六回に先頭中島から4連打が生まれ、3点を奪って突き放した。6回1失点の山下琉ら3投手で計15三振を奪った。 　高梁は一回、内野安打で出た島田泰の三盗が敵失を誘い先制したが、守りで踏ん張れなかった。 倉敷南 001002009｜12 100200000｜3 玉野 ▽三塁打　福永▽二塁打　柚木、矢嶋▽捕逸　尾崎▽暴投　柚木2 　【評】倉敷南が3―3の九回、打者13人6長短打の猛攻で試合を決めた。1死満塁から大平の内野ゴロで勝ち越すと、この回一挙9点。先発の柚木は尻上がりに調子を上げ、被安打5で完投。 　玉野は矢嶋の二塁打や岡野の右前打などで2度リードするも守り切れなかった。 青陵 000000020｜2 00150001X｜7 美作 ▽二塁打　岡中、山手、清水、小原、中村▽暴投　山手 　【評】美作は三回、中村の左前適時打で先制。四回には中村が左中間へ2点二塁打を放つなど打者一巡の攻撃で5点を奪い主導権を握った。投手は先発岡田ら4人の継投でかわした。 　青陵はエース山手が1人で投げ抜いたが、反撃は小原の適時二塁打による2点にとどまった。 津山東 100000000｜1 40002000X｜6 大安寺 ▽三塁打　山中▽二塁打　土居、黒川▽暴投　土居2、塩飽 　【評】大安寺は塩飽が8回を3安打1失点。打線は先制された直後の一回、黒川、古田の連続長短打と三戸の中犠飛ですぐさま追い付き、山中の2点三塁打などで一気に主導権を奪い返した。 　津山東は土居の二塁打を足場に1点を先行するも、二回以降は三塁を踏めなかった。 興陽 000000302｜5 010100000｜2 芳泉 ▽三塁打　珍行▽二塁打　田川、田中▽暴投　森井 　【評】興陽が終盤に畳みかけ逆転勝ち。0―2の七回、安打と犠打で1死二塁とし、清水、高橋らが4連打を浴びせて3点。九回は中川、田川の連続短長打などで2点を加えて突き放した。先発高橋は11奪三振。 　芳泉は序盤に主導権を握るも、五回以降は1安打にとどまった。 翠松 003135｜12 000000｜0 林野 （六回コールド） ▽二塁打　園田、早瀬▽捕逸　力石▽暴投　津田優2、力石▽ボーク　津田優 　【評】翠松が毎回の12安打。三回に敵失と山形の中前適時打で3点を先制し、六回は園田の2打席連続適時打などで一挙5点を奪った。7盗塁の走力が効いた。先発小野は5回10奪三振の力投。 　林野は5失策が痛い。柳沢、早瀬の連続短長打でつくった五回1死二、三塁を生かしたかった。 津山 06093｜18 00200｜2 白陵 （五回コールド） ▽三塁打　神谷、小林▽二塁打　稲見、小林、松尾▽暴投　久野、三好2 　【評】津山が12安打18得点で圧倒した。二回は稲見の左犠飛や小倉の左前2点適時打などで6点。四回には打者13人で5安打に4盗塁を絡め、9点を奪った。2年生左腕の神谷は5回を2失点にまとめた。 　白陵は投手陣が計11四死球と乱れたのが痛かった。