明らかなウソに、司会の印象操作…米大統領選「テレビ討論会」でハリスの優勢はこうして作り上げられた!
「63対37でハリス」というが
ABCニュース主催で、共和党トランプと民主党ハリスの両大統領候補者による討論会が開かれた。 【写真】オバマが頭を抱えている…カマラ・ハリスのヤバすぎる能力不足と政治音痴 この討論会については、主流派メディアの一般的な評価では、ハリスの方が勝っていたとの見方が優勢である。例えばCNNは討論会後に63対37でハリスが勝ったと報じた。 確かに討論会全体を通じての印象としては、ハリスが意外と善戦した雰囲気が伝わったのは事実だと思う。 そこには大きな要因としては2つあり、1つはトランプの側の事前準備の不足で、もう1つは司会の問題である。 司会の問題と言われてもよくわからないだろうから、まずはこちらを解説しておきたい。 ABCニュースの看板版ニュース番組である「ワールド・ニュース・トゥナイト」は、アメリカの番組の中でもハリスに最もやさしく、トランプに最も厳しいと指摘されている。 保守系のメディア評価団体のメディア・リサーチ・センター(MRC)によれば、ハリスが大統領選挙候補としてクローズアップされるようになった7月21日から9月6日までに同番組で放送されたすべての大統領選挙に関係する報道のうち、明らかにハリスに対して好意的な発言が25あったのに対して、否定的な発言はゼロであった。したがってハリスに対する肯定的な発言割合は100%となる。 これに対し、トランプに対して明らかに好意的な発言は5つにとどまる一方で、否定的な発言は66に達していた。ここからトランプに対する否定的な発言割合は93%ということになる。 このハリスに対する肯定度の高さ、トランプに対する否定度の高さは、同様の傾向を持つCBSのイブニング・ニュースやNBCのナイトリー・ニュースなどをも上回り、ぶっちぎりなのだ。 そしてこの「ワールド・ニュース・トゥナイト」の司会を行うデービッド・ミュアと、同番組の日曜版の司会を行うリンジー・デイビスが、今回のトランプとハリスの討論会の司会だった。