コシノジュンコ30年ぶり大阪でファッションショー 万博ではF1カーも「大阪文化フェス」
コシノジュンコ30年ぶり大阪でファッションショー 万博ではF1カーも「大阪文化フェス」(撮影:岡村雅之)
大阪が秋晴れに恵まれた28日、府庁本館でファッションショーが開催され、万博記念公園ではF1カーが疾走した。大阪の多様な芸術文化を内外へ発信する「大阪文化芸術フェス」の一環。爆音とどろくスーパーカーに、レトロ庁舎のファッションショー。非日常のとんがった企画で、どこまで「芸術の大阪」を発信できたのだろうか。 【拡大写真】30年ぶりに大阪で開催するファッションショーに臨むコシノジュンコ、大阪府の松井知事ら
レトロ庁舎で宇宙感覚のファッションショー
大阪市中央区の府庁本館。現役の都道府県庁舎としては最古のレトロビルで、世界的ファッションデザイナー、コシノジュンコさんのファッションショーが開催された。 コシノさんは岸和田市出身。伝統と未来の融合をテーマに、岸和田のだんじり祭りのダイナミズムと、未来的で神秘的なデザイン世界が溶け合う。モデルが歩くたびに、作品のかたちが姿を変えていく。エネルギーを秘めて移ろう宇宙のように、変化するデザインが印象的だった。
「大阪だけでなく、世界を見据え、気持ちを強く持って」
ショーが終わると、会場からは「服のデザインの他、ヘアスタイルやメイクも、みんなよかった」「ヘアスタイルと服のデザインが一瞬に変わった。あんな発想は思い付かない」などと、感嘆の声が伝わってきた。 ファッションショー体験は初めてという松井知事は「ショー全体がエンターテイメントになっている。1時間があっという間に感じるほど楽しめた。さすがに世界のコシノさん」と、興奮気味に話した。 コシノさんは「大阪の若いクリエイターへ助言を」との「ザ・ページ」記者の質問に対して、「他人の意見にとらわれることなく自身のオリジナリティを大切にしてほしい」と、この日のショーの核心ともつながる独創性の重要性を強調。そのうえで「大阪だけでなく、世界を見据え、気持ちを強く持って頑張ってください」と、大阪への愛着とともにグローバルな視点を求めた。
F1カーが「太陽の塔」周辺を疾走
この日、万博記念公園(吹田市)では「大阪・万博記念サーキット2018」が開催された。F1カーやスーパーカーが1台ずつ紹介を受けた後、爆音をとどろかせながら、「太陽の塔」周辺の特設コースを駆け抜けた。 迫力満点のドリフト走行や、F1ドライバーが狭い運転席にスタッフの力を借りて乗り込むスタートシーンも、観衆の目の前で披露された。 続いて、フェラーリなど新旧の名車約80台が、ゆったりパレード。柔らかな日差しを浴びて、カラフルな車体のデザインが一層映える。沿道からの声援にドライバーらがにこやかに手を振ってこたえていた。