「なんで...なんでしか出てこなかった」生後5か月のわが子 認可外保育施設へ預けた数時間後に「うつぶせ死」保育従事者不足で繰り返された『ずさんな保育』の実態
心都ちゃんが預けられていた時の状況
なぜ心都ちゃんは死亡したのか。司法解剖の結果は「ベビーベッドの上でうつ伏せで発見」、死因は「窒息の疑い」とされている。 心都ちゃんが預けられた認可外保育施設「託児所めぐみ」。代表を務める女性が遺族にしたという説明によると、この日、施設にいた保育士は代表の1人だけ。一方で、子どもは心都ちゃんを含む0歳~6歳の4人がいた。代表と子ども3人は同じ部屋にいたが、心都ちゃんは別の部屋のベビーベッドで寝かされていた。 心都ちゃんがベッドに置かれてから約30分後、代表がうつぶせで呼吸が止まっている心都ちゃんを発見したという。 国の指導監督基準によると、この規模の認可外保育施設では保育従事者が最低でも2人以上必要とされている。
「なぜ保育士が足りていなかったか?」の問いに代表は…
なぜ当時、基準に違反して1人で保育していたのか。代表の女性を直撃した。 (記者)「保育士が当日足りていなかった理由は?」 (託児所めぐみ 代表)「すべて今捜査中なので、本当にすみません」 代表は「警察の捜査を受けているため何も言えない」と話した。 警察は業務上過失致死容疑を視野に、代表の女性から話を聞くなどして捜査を進めている。
事故の真相を知るべく施設を訪ねた母
9月、母の心さんは事故の真相が知りたい、と託児所を訪れた。心都ちゃんが寝ていたベビーベッドに花を供える。 そして、代表の女性に国の基準に反して1人だけで保育をしていた理由を尋ねた。 (柴尾心さん)「代表が1人で見るといつ分かったんですか?」 (託児所めぐみ 代表)「ごめんなさい。記憶がとても曖昧です」 さらに今回が初めてだったのかを質問すると… (柴尾心さん)「本当は保育士が2人いないといけないけど、1人で見られていることがあった?」 (代表)「うん、うん、はい」 (柴尾心さん)「何回かあったってことですね?」 (代表)「別の保育士の子どもが体調不良でどうしても休まないといけない時は、(預かりの)キャンセルをどうしても言えなくて。そういうこと(1人で見る)は正直ありました」 (柴尾心さん)「今まであったということですよね?」 (代表)「そう、たくさんはなくても…」 代表はこれまでに何度か1人で保育をしていたことがあったと話した。