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（ブルームバーグ）： みずほフィナンシャルグループ（ＦＧ）で市場部門のトップを務める輿水賢哉執行役はブルームバーグとのインタビューで、日本銀行の金融政策に関して、政策金利は中長期的に２％程度の水準に引き上げられる可能性があるとの見方を示した。

グローバルマーケッツカンパニー共同カンパニー長の輿水氏は、景気を刺激も抑制もしない名目ベースの金利とされる中立金利について、足元で「２％くらいだと思う」と分析。政策金利も「５年後くらいには、その水準に行き着くだろう」と述べた。

「金利正常化」に動き出した日銀は、物価動向などを見極めながら追加利上げの時期や幅を探っている。現行の政策金利は0.25％。同金利の変更は預貸金利ざやの改善などで銀行収益に影響する。ブルームバーグの最新エコノミスト調査では、半数以上が次の利上げは12月になると予想している。

輿水氏は次の利上げは「いつあってもおかしくない」としつつ、日銀が「適切なタイミングを判断される」と述べるにとどめた。10年国債については「現状からすると本格的に投資する局面ではない」とし、日銀による金融調節や国債市場の状況を見ながら慎重に臨む考えだ。

同国債は７月に1.1％台と13年ぶりの高利回りとなったが、日銀の緩和的政策もあり足元0.9％台で推移している。輿水氏は同国債の利回りについて、もっと高い水準にあるべきで「フェアバリューではない」と分析。国債市場がうまく機能していないとの懸念も示した。

日本経済については、30－40年に一度の構造変革を迎えていると受け止めている。長期デフレから脱却し、名目成長も体感できる上、企業行動も大きく変化していると評価。「この流れは非常に強い」と強調した。

石破茂政権については「発足したばかりでまだ判断できないが、資産運用立国などの基本的な路線は踏襲されるのでは」と述べた。石破氏は就任後、前政権の政策を引き継ぐとともに、日本経済の成長に必要な資金を内外から集める「投資大国」の実現などを掲げた。