「食中毒」6月に患者急増…食中毒にならない方法「食中毒予防の3原則」とは?【医学博士 森正明】
食中毒にならない方法「食中毒予防の3原則」
食中毒にならないために「食中毒予防」の3原則というものがあるそうです。1つ欠けただけでも食中毒のリスクが高まるそうなので、ぜひ覚えておきましょう。 <食中毒の3原則> (1)細菌を「つけない」 「つけない」は洗浄して菌を洗い流すなど、清潔にする事だそうです。 (2)細菌を「増やさない」 「増やさない」は、素早く冷却して菌を増殖させない事。多くの細菌は5℃以下で増殖速度が遅くなるそうです。 (3)細菌を「やっつける」 「やっつける」は、加熱して殺菌する事。ただし、なかには熱に強い芽胞や毒素を作る菌や低温で増殖する菌もいるそうです。
食中毒の意外と知らない事実(2)「シガテラ」という食中毒の存在
<シガテラについて> シガテラとは、シガトキシンという毒が引き起こす食中毒。うずべん毛藻という小さな藻が作るシガトキシンが、食物連鎖によって魚類に取り込まれる事で本来は無毒で食用になる魚が毒化していくそうです。日本国内では、九州南部や沖縄にかけての南西諸島で主にシガテラが発生しています。しかし最近では、海水温の上昇や物流の発達によって本州でも時折シガテラが発生しているそうです。 <冷たいものが触れない「ドライアイスセンセーション」> シガテラによる食中毒症状には、吐き気・腹痛・倦怠感などの他に「ドライアイスセンセーション」というものがあるそうです。ドライアイスセンセーションとは、冷たいものに触れるとドライアイスを触っているみたいに痛みを感じる症状の事。完治までに1年かかる事もあるそうです。 <お店で買った魚は心配なし> シガテラは、厚生労働省が注意喚起している自然毒で基本的に市場には出回らないよう管理されています。また、お店で買える魚はこれらの毒を処理しているので心配ないそうです。
一番多い原因物質「寄生虫」
<寄生虫による食中毒の代表「アニサキス」> 1年間の食中毒発生状況によると、食中毒の原因で一番多いのが「寄生虫」。その代表となるのが「アニサキス」です。アニサキスは、サバ・アジ・サンマ・イカなどに寄生している可能性があり、発症するとみぞおちに激しい痛み・吐き気・嘔吐などが生じるそうです。時間が経つと自然に消えていくそうですが、辛い症状が続く場合もあるので、その際は病院へ行き内視鏡などで取り出した方が早く治る事があるそうです。 <アニサキスの対策> アニサキスによる食中毒を防ぐためには、しっかり加熱する事、または-20℃で24時間冷凍する事が大事だそうです。
食中毒の意外と知らない事実(3)家庭菜園に潜む毒
<ニラに見える「スイセンの葉」が食中毒の原因に!?> 先生によると、スイセンにはリコリンなどの毒性物質が含まれており、食べると30分以内に嘔吐・下痢・頭痛などの症状が起こるそうです。重い場合には死亡する場合もあるのだとか。また、スイセンに限らず、有毒植物による食中毒は2013年からの9年間で報告されているだけで821人の被害が出ているそうです。ニラとスイセンの違いは、葉の大きさやニオイ。ただし、素人の判断は危険なので、ニラのそばでスイセンを栽培する事は避けた方が良いそうです。 (2024年6月2日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)
CBCテレビ