新作アニメ『花野井くん』 花澤香菜、少女漫画の“もどかしさ”に「これはたまらない!」恋愛観からアフレコ秘話まで…特別インタビュー
花野井くんのささやきが素敵すぎて、拝んじゃいました
――小林千晃さんが演じる花野井くんの印象もお聞かせ下さい。 もしかしたら引いちゃう人がいるかもしれないぐらい、ほたるちゃんへの愛は強火なんですけど(笑)、高校生ですし、恋愛に真っ直ぐ全力をかけられるのは「青春!」って感じがしてめちゃくちゃいいですね。ほたるちゃんに対する優しい顔と、ほかの人に対するちょっと冷たい感じも、見ていてニヤニヤしちゃうといいますか。みんなに対して優しい顔をするわけじゃないところも安心できます。 ――独占欲がありますよね。 ありますね。さすがに同じバイト先に来て一緒に働こうとしたときはビックリしましたけど、「そんなに好きなの? 仕方ないなぁ」ってなりました(笑)。それに、花野井くんの色っぽさと千晃くんの声のツヤがめちゃくちゃマッチしていて、アニメではさらにいい男になったなと思います。 ――小林さんとは一緒に収録できたそうですが、横で聴いてうっとりしちゃうことも? ささやいてくれるシーンは漫画を読んで脳内再生していたから、楽しみにしていたんです。そうしたら本当にいいささやきが来たので、収録後に「ありがとう~!」って拝みましたもん(笑)。そのぐらい素敵でした。 ――さすがにリアルでやられるのはきついですか? いや、いいですよ? リアルでも喜びます(笑)。 ――収録を一緒にできたのはプラスに働いていると思いますが、小林さんの演技を聴いてご自身の演技に変化が出たとか、2人でやったからこその生まれたものについてお聞かせ下さい。 ほたるちゃんがどういう子なのかを描いている第1話の前半は、彼女のピュアな部分を前面に出した方が良いとディレクションいただき、そうキャラ作りをしました。その上で、花野井くんに出会うんです。 花野井くんに出会っても、恋愛に対して臆病というか、どういう感覚なのかわからないので、よそよそしい感じに演じています。前半の話数はずっとよそよそしいままなので、それを保つのが大変でした。だって、花野井くんはグイグイ来てくれるので、一緒にアフレコしていると応えたくなっちゃうんですよ(笑)。「まだまだ……まだまだ……」と抑えていて。徐々に徐々に距離が近づいてくやり取りは、やっぱり2人でやる中でしか生まれないですから、難しくもあり楽しい部分でもありました。 ――役者冥利といいますか、一緒にやるからこそ絶妙な距離感ができあがったのですね。 本当にそうですね。ほたるちゃんも花野井くんのことをなんとも思っていないわけではなく、ふとした瞬間に「あ、なんか花野井くん可愛い」ってキュンとするんです。本人はキュンだとわかっていないですけど(笑)。そういうのって、横で実際に声を聴いていないと同じ気持ちになれないこともあるので、一緒に収録できて良かったです。 ――小林さんは少し年下ですが、キャスト陣は花澤さんと同世代や上の方も多いですよね。そういう皆さんが高校生を演じるのは声優ならではだなと思ったのですが、大人になって高校生を演じる楽しさを教えて下さい。 同世代が集まって、ほたるちゃんたちの恋愛模様をキャッキャしながら見ている、この感じがたまらなく楽しいです。いくつになってもこういう作品に関われるのは、本当にありがたいことだなと思いました。ただ、ほたるちゃんのようなピュアな子を演じるのはプレッシャーもありましたね(笑)。 ――意識しないにしても、大人だと色々経験していますからね。 そうなんですよ。経験値をこそぎ落としていく作業が必要になるので、そこは慎重にやりました。しかも、この作品はみんなそうで(笑)。みんな経験値をこそぎ落としていかなきゃいけないから、味方がたくさんいて心強かったです。久保ユリカちゃんは同世代ですし、千晃くんが1番下っていう(笑)。 ――1番若い方でもいい大人。 あはははは! 確かに(笑)。