「自分も受けられないか」と日本語で“売り込み”

公開会見に出席した高石あかり（左）とトミー・バストウ【写真：ENCOUNT編集部】

　2025年度後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』で高石あかり演じるヒロインの夫役をイギリス出身の俳優トミー・バストウが務めることが26日、明らかになった。制作する大阪放送局で行われた公開会見で発表された。 【写真】「可愛すぎる」「美しい」　2013年＆25年の“新旧”朝ドラ「ヒロインコンビ」 　米エミー賞で史上最多18部門を制したドラマシリーズ『SHOGUN 将軍』でポルトガル人宣教師を演じた33歳のバストウは、明治時代の文豪で「耳なし芳一」などで知られるラフカディオ・ハーン（小泉八雲）がモデルのヘブンを演じる。高石は夫とともに“怪談”を愛した島根・松江の没落士族の娘・小泉セツをモデルにした松野トキ役だ。 　同作の制作統括を務める同局の橋爪國臣氏は、国内外からキャリアのある俳優も参加し、ズームも駆使した1761人のオーディションを突破したバストウについて「スタジオに入ってきて、めぐり合った瞬間に『この人なんだな』って思うぐらいすごいオーラを感じた」と告白。高石のヒロイン選出時と同様に「全員一致で『この方しかいない』となった」と明かした。 　代役女性を相手にした演技審査を振り返り、今作のテーマである「『言葉がきちんと通じ合っていなくても、心が通じている』という微妙な感覚を芝居で体現できる」とし、「基礎的な演技力が圧倒的」と絶賛。スタッフ、代役女性がべたぼれになったと明かし、「人をほれさせる力がある。裏の会話でもナイスガイ。もてるんだろうな」と人間性にも太鼓判を押した。 『SHOGUN 将軍』で共演した俳優の穂志もえかからオーディションの話を聞いたバストウは、橋爪氏のメールアドレスを入手し、「自分も受けられないか」と日本語の文面で売り込んでくる熱意もあったという。バストウの日本語力は相当な高レベル。橋爪氏は日本語が不得手な人物の可能性も想定していたとし、「それはラッキー」と口にした。 　この日が初対面だったバストウ・高石夫婦だけに、橋爪氏もツーショットを初めて目にした。印象を聞かれると「完ぺきじゃないですか」と回答。思い描いていた2人と出会い、満面の笑みだった。 ※高石あかりの「高」の正式表記ははしごだか