格別な楽しみが待っている! 〈トヨタ〉GRヤリス
しかし、やはり恐ろしい進化を遂げたのが走りなのだ。正直、マイチェン前のGRヤリスもよかった。よかったんだけど、今思えばちょっとじゃじゃ馬感もあった。今回は新旧比較を、はからずもセミウエットのツルツル路面サーキットで(!)試乗したのだが、特に挙動が乱れがちな悪路面になればなるほど、新型の路面の吸い付き、引き上げられたトルク(370Nm→400Nm)&出力(272PS→304PS)、そしてシフトフィールのすべてのバランスが調律をされ、周回を重ねるごとにどんどんタイムを上げていけるような安定感に満ちていて驚いた。もちろん、派手な部分だけでなく、剛性アップのためのボルト数見直しなど、愚直なまでの緻密な見直しも多数。 いやはや、こんなハイスペックなマシンをトヨタメンテナンスで乗れるなんて! つくづく日本に生まれてよかった、と思った。
気になるスペックは?
★DATA 〈トヨタ〉進化型GRヤリス RZ“ハイ パフォーマンス”(日本仕様、プロトタイプ) ●全長×全幅×全高:3995×1805×1455㎜ ●車両重量:1280㎏(GR-DAT搭載モデルは1300kg) ●ホイールベース:2560㎜ ●エンジン:1.6ℓ直列3気筒インタークーラーターボ ●最高出力:224kW(304PS)/6500rpm ●最大トルク:400N・m(40.8kgm)/3250~4600rpm ●トランスミッション:iMT(6速マニュアル)またはGR-DAT(8速オートマチック) ●駆動方式:四輪駆動 ※2024年春ごろ発売予定
文=今井優杏