<松たか子>多部未華子、松坂桃李の3きょうだいの“分岐点”を描いた新春ドラマ 自身の人生の分岐点は「ロンバケ」だった!
星野さん演じる作家の百鬼木役と松さんが演じる元編集担当の葉子は「ものすごく相性がいいんじゃないか」と感じたという。
「星野さんとは、以前、年末に某アワード(テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の特別企画『空耳アワード』)でお会いしていたんですが、お芝居でご一緒するのは初めてなので楽しかったです。星野さん演じる百目鬼見先生とのやり取りは、感覚とか物の見方とか、会話のテンポが弾むというか、キャッチボールが楽しい関係でした。星野さんは野木さんのドラマをたくさん経験されているので、野木さんのドラマのムードが、よく分かってらっしゃる感じがして、会話をしていてとても安心感がありました」
◇人生の分岐点は? 初めて出演した超ヒットドラマ
ドラマは、三人三様のきょうだいに人生の分岐点が訪れる。松さん自身の人生の分岐点は?
「連続ドラマというものに初めて出演させていただいたのが『ロングバケーション』(フジテレビ系、1996年)だったんです。18、19歳の時で、そのお話をいただいたときに、舞台のチャンスもいただいていて、当時の私は舞台をやりたいと思ってたんです。周囲からは連続ドラマも一つのチャンスだよっていうような話もして、なるほど、それではやらせていただきますと、ドラマに出演させていただいたんですね。あのときあのドラマに出ていなかったら、また違うお芝居の道があったと思うし、あのときの選択のお陰で、自分自身の幅が広がったというか、ほぐれた部分もあり、そこが一つの別れ道だったかもしれないなと思いますね」
「ロングバケーション」に出演したのは、ちょうど大学に入学した年だった。
「そこから忙しくなってしまって、数年後、大学を結果やめるという。でも、そうしたのは自分だなと思って。あの経験ができたことで、その後、自分でも思ってもみないことがいっぱい起きて。でも、結局は自分で選んだ以上、その決断には責任もあるし、文句は言えないというか。頑張らなきゃって思うきっかけですね」
その決断があって、今、私たちは松さんの映像作品を楽しむ恩恵にあずかっているともいえる。そのことを伝えると、「本当にチャンスをいただいた方のおかげだと思います」と包み込むような笑顔で語った。