阪神掛布2軍監督が選ぶ2016年プロ野球10大ニュース
(10)ソフトバンク2軍のV5達成 「阪神の2軍監督としてソフトバンクにウェスタンリーグの5連覇を許した悔しさも強く心に刻まれた。ファームは育成がメインで勝つことが主体ではない。しかし、勝つ意識を植え付けなければ、1軍で通用する選手は出てこない。私は、初めて体験した2軍監督で、そのことを深く感じた。横田を我慢して4番に据え、打たれても打たれても石崎を勝負どころで抑えとして使ったこともあるが、チームの勝敗を背負うポジションで責任感を芽生えさせ、メンタルも含めて、ひとまわりもふたまわりも大きくしたい、というのが目的だった。 ソフトバンクは1軍の戦力バランスが保たれているとファームにも安定した強さがあった。しかし、日ハムにゲーム差をつめられ、上が崩れると下も崩れた。隙はあったのだ。だが、3軍制をしき、ピラミッド型の育成システムが構築されている中で、5連覇を達成させた。それは育成の理想形かもしれないが、私は、来年こそは、ソフトバンクの連覇を食い止めて倒しにいくんだ!との思いも強く持っている」。 掛布2軍監督の選には漏れましたが、通算記録では広島の新井貴浩が4月26日のヤクルト戦で史上47人目となる通算2000本安打、阪神の福留孝介が6月25日の広島戦で史上6人目となる日米通算の2000本安打を達成。広島の黒田博樹も、野茂英雄に続く日米通算200勝を達成してオフに電撃引退を発表しました。 完全試合、ノーヒットノーランなどはありませんでしたが、福留と中日の大島洋平がサイクル安打を記録。39歳の福留のそれは史上最年長記録でした。またソフトバンクのバンデンハーグが、デビュー以来、14連勝して、巨人時代に堀内恒夫が作った記録を50年ぶりに更新。中日の守護神。田島慎二も開幕から25試合連続無失点の記録を作りました。またグラウンド外の事件としてでは、ヤクルトのストッパーだったオンドルセクがベンチ内で首脳陣と揉め事を起こして退団となったり、巨人のクルーズが怠慢プレーでCSの出場メンバーから外れるなどのトラブルもありました。さてさて、来年は、どんな1年になりますやら。日ハムの日本一でフィナーレを終えたプロ野球界は、このオフから早くも来季へのスタートが切られています。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社) したチームの環境は特筆すべきものだろう」