中国の銀邦金属複合材料、名古屋に日本法人開設。車熱交向けアルミ板拡販
中国で自動車熱交換器用アルミ板などを手掛ける銀邦金属複合材料(インヴァン、本社・江蘇省無錫市)は、名古屋に日本法人「銀邦金属複合材料日本(インヴァン・ジャパン)」を開設した。日本の自動車熱交換器ユーザーに対する技術サポートや新規顧客開拓の拠点とする。 インヴァン・ジャパン(所在地・名古屋市西区牛島町6―1名古屋ルーセントタワー40階、社長・手島聖英氏)は、昨年12月8日に設立した。従業員は2人。日本法人の設立で既存顧客への営業や技術サポート機能を強化するだけでなく、新規顧客開拓も進める。手島社長は「日本市場に対しては、自動車熱交換器材料や異種金属クラッド材を年間2500トン程度輸出しているが、既存顧客からの引き合いも強まっている。電気自動車マーケットの拡大に伴い、バッテリー冷却装置へのクラッド材需要も増える見込みで、今後年間1千~3千トンの販売増加を目指していきたい」とした。 1988年に設立したインヴァンは、自動車熱交換器や電池冷却器用アルミクラッド材やステンレス・銅・アルミの異種金属クラッド材を手掛けるアルミ圧延メーカー。2022年の素材販売量は約15万トン。現在は無錫市の本社工場で全量を製造しているが、安徽省淮北市に年35万トン規模の新工場を建設中。すでに熱延ラインの試運転が始まっており、年内には量産を開始する見込み。本格的に生産が始まれば年60万トンの規模となり、中国の自動車用熱交換器分野ではトップレベルになる見込み。