NF Audio、ブランド名を「NF ACOUS」に変更。ドライバーや装着感を刷新したイヤホン「NM20」発売
伊藤屋国際は、同社取り扱いNF Audioのブランド名称を「NF ACOUS(エヌエフ アコース)」に変更。あわせて、“限りなくスタジオに近いサウンド” をコンセプトとするユニバーサルIEM「NM20」を11月1日に発売する。価格はオープンだが、税込17,800円前後での実売が予想される。カラーはクリアブルー/クリアグレー/クリアピンクの3色を用意する。 【画像】カラーはクリアブルー/クリアグレー/クリアピンク 新たなブランド名称「NF ACOUS」のACOUSは、英単語 “acoustic” が由来。「音響分野におけるプロフェッショナルなポジションと、深い伝統をより正確に強調している」と謳っている。 ブランド名変更の背景について同社は、「国際市場での認知拡大に加えて、同社が追求する音響技術とサウンドアートへの愛を伝えるため」と説明。ブランドロゴは、2つのシャープな8分音符で対称的に形成した新デザインに刷新され、旧ロゴと比較してより抽象的かつ現代的なデザインによって「音楽とアートとのつながりを強調した」とアピールしている。 NM20は、2020年発売のカナル型イヤホン「NM2」の後継モデルとして、約2年の研究開発を経て設計されたイヤホン。「限りなくスタジオに近いサウンドと基準値をミュージシャンに提供する」をコンセプトに、前モデルから主に音質/装着感/耐久性などをアップグレードしたと謳う。 音質面では、新たにダイナミックドライバー「MC2L-100P」を搭載。前モデルに搭載されたMC2L-10と比較して、振動板をやや軽量かつ高剛性なベリリウムメッキ振動板に刷新し、磁束密度1テスラを超える強力なデュアル磁気回路と組み合わせた。これによりニュートラルな音色を維持しながら、より伸びやかでディテール感豊かなサウンドを実現するという。 また、トランジェント特性がさらにブラッシュアップされており、今後展開される第2世代ダイナミック型IEMシリーズにおいても本特性が標準になるとのこと。インピーダンスは32Ωに増加し、さまざまなプロ機材との接続ニーズを満たすとしている。再生周波数帯域は9Hz - 40kHz、感度は125dB。 さらに、従来機で採用されたダブルキャピティ構造が新たに再設計されており、キャピティ空間をより規則的に配置することで金属製サウンドチューブとポリカーボネート製キャビティの接続部の内径を一定に保ち、音の伝達抵抗の大幅な軽減を実現するとした。 リアキャビティには、ヘルムホルツ共鳴原理に基づいた特許技術の「CLUTTER TRAP」を採用する。5枚の空気圧制御ダンピングネットとカスタマイズされた2枚の密度調整スポンジによって、フロントチャンバーとリアチャンバーの空気圧バランスを適切に調整。これにより、正確なサウンドリファレンスを提供するという。 ほか、最大-25dBの低減に対応するパッシブ・ノイズ・リダクションをサポートしており、騒がしい環境下でも適切な音量でリスニングが可能とアピールした。 筐体は長時間の使用を見据えて、外耳道や空洞、ワイヤーの角度を調整するなど、同ブランドの長年のイヤホン製造経験や人間工学に基づいた設計を施している。シェル素材は高強度ポリカーボネートを採用し、表面にはノングレア加工を施すなど、透明感と高級感を重視した外観デザインを採用。フレームは航空グレードのアルミニウム製で、5軸CNC削り出しで成形している。 また、ケーブルとイヤホンの接合部分を旧来の別パーツとする構造から、ポリカーボネートシェルとの一体成形へと刷新した。これにより、イヤホン使用中やケーブル交換時の接合部にかかるストレスを大幅に軽減し、製品の耐久性向上も促すという。5NシルバーコートOFC仕様の専用ケーブルを付属し、0.78mm 2pinコネクターによるケーブル着脱にも対応。プラグは3.5mmを備え、ケーブル長は約1.3m。 そのほか、付属品として3.5mm to 6.35mm変換アダプター×1、MS42シリコンイヤーチップ(XS/S/M/L)×各1ペア、ナイロン製ハードケースなどを同梱する。独自開発の変換アダプターでは、プロ用機器との接続を想定して6.35mm端子を採用。アルマイト処理と接点には金メッキを施したことで、優れた使用感と質感を有するとしている。
編集部:松原ひな子