この冬 記録的大雪の可能性も!海水温上昇が招く異常気象 伊豆の海は南国化
先週からこの週末にかけて、北日本で大雪になりました。 韓国でも、117年ぶりとなる記録的な大雪が降りました。 【画像】寒くならない冬で野菜に異変 鍋の具材は価格高騰
■各地で今季最大の積雪 立ち往生も
この週末、北日本を中心に荒れた天気となりました。 北海道旭川市では、11月29日、今季最大となる30cmの積雪。 市内では、路面が凍結しました。 岐阜県飛騨市では、11月30日、河合で今季最大となる11cmの積雪。 県内の国道158号では、トラックが雪により立ち往生しました。 各地でひょうも降りました。 11月29日は、北九州市や福井市などで、ひょうが降りました。
■韓国 117年ぶりの大雪で死傷者も 大荒れの理由は?
そして、韓国です。 ソウルでは、11月27日、11月としては117年ぶりの大雪で、20cm前後の積雪を記録し、大雪警報が発令されました。 この突然の大雪で韓国は大混乱です。 韓国北部の原州(ウォンジュ)市の道路では、合わせて43台がからむ玉つき事故が発生し、11人がけがをしました。 さらに、重く湿った雪で、ソウルに隣接している京畿道(キョンギド)では、11月27日以降、落雪に関連して5人が死亡しました。 市場のアーケードが崩落する被害も出ています。 なぜ韓国で大雪になったのでしょうか? 三重大学大学院の立花義裕教授です。 「韓国の大雪は、黄海の水温が高いのと、偏西風の蛇行が原因。蛇行の位置が少し東にズレていたら、日本の広い範囲で大雪となっていた」 その偏西風の蛇行です。 11月27日時点で、通常の偏西風(黄色の矢印)と比べて、偏西風(オレンジの矢印)は、朝鮮半島より南へ蛇行して、日本海にそって北上していました。 偏西風というのは、暖かい領域と寒い領域の境目で吹いていて、北側が寒く、南側が暖かくなっています。 この偏西風の蛇行により、朝鮮半島に寒気が流れこんだため、韓国で大雪が降りました。
■『ドカ雪』に注意 大寒波と高い海水温がもたらす影響
今後はドカ雪に注意が必要です。 3カ月予報です。 12月~2月の平均気温は、全国的に『平年並み』、降雪量は日本海側で『平年並みか多い』ということです。 日本近海の11月30日の海面水温です。 赤い部分が平年よりも高いです。 日本近海は、平年と比べて高くなっています。 日本海は、平年と比べて1℃~4℃、高くなっています。 海水温が高いと、なぜドカ雪になるのでしょうか? 大陸側から強い寒気が流れ込み、日本海上空で雪雲ができます。 日本海が平年よりも海水温が高いので、普段より多くの水蒸気が発生します。 この水蒸気でどんどん雪雲が発達して、日本列島に到達する時には積乱雲になり、日本海側でドカ雪となります。 今シーズンの冬はどうなるのでしょうか? 立花教授によると、 「冬の気温は通常に戻るが、偏西風の蛇行の影響で、ときどき大寒波がやってくる。高い海水温の影響で、今年の冬は、観測史上一番の大雪になる可能性もある」ということです。