65周年記念ツアー真っ最中!「吉本新喜劇」座長アキ&千葉公平インタビュー
――アキさんは新喜劇に加入して今年で10年。23年には座長に就任しました。 アキ 「僕はコンビでもやってきましたけど、いろもん(注:コンビやピンとしてのネタ)で仕事をもらおう、勝ち上がっていこうと思うたら、誰もやったことがないようなことを選んでいかないと残れないんですよね。若手もみんな『M-1グランプリ』や『キングオブコント』、最近やと『THE SECOND~漫才トーナメント~』とかの賞レースに切磋琢磨(せっさたくま)して挑んでいるし、劇場でもみんな、すごいレベルのネタをやっているんですよ。僕もいろんな若手のネタを見ながら情報を収集しているんですけど、一方で新喜劇はちっちゃい子からご年配までと見てくれる層が幅広い。やからこそ、『サザエさん』とか『裸の大将』とか家族全員に伝わるようなボケを入れるようにしているんです。けど、そのバランスは難しい。今日のお客さんはこの感じか。じゃあ、ベタなところはスピードアップして短めにしようとか、千葉とフリーで遊ぶところは長めにしようとか、いろいろと状況を見ながら変えるようにしていますね」 千葉 「アドリブを多めに入れるなど、公演によって変わっていくところも新喜劇の魅力ですよね。僕、時には失敗しちゃったかなとか言い過ぎたな、言葉選びを間違ったかなと反省することもあるんですけど、アキさんがおなじみのギャグのように『いいよ~』と言ってくれるので、臆せずにできてありがたいです」 アキ 「団員のみんなには、のびのびとやってほしいですからね。ただ、僕はもまれてきたタイプやから、スベったことをもう1回やった時は注意します。試しにやるのはもちろんいいんですけど、あかんかったことをやるのはなんで? って。あと、本番で結果を出せてないのに、楽屋でYouTubeを見たり、遊んでたりするのも…。いや、言わないですよ? 何も言わないですけど、意識低めやなと思ってしまうんです」