部下の管理能力が高い上司が1on1ミーティングでさりげなくやっている「9つのこと」
「わかる」と「できる」は違う
1on1は上司・部下における対話や面談のひとつの形態です。1対1の対話ですから、何もむずかしいことをしようとしているわけではありません。「部下とよりコミュニケーションを取る」といった、社会人にとってごくふつうのことです。 ところが、わざわざ場所と時間を設定して1対1でコミュニケーションを取ろうとするため、また、会社からの要請もあるため、特別なことに考えすぎている側面もあります。実際に「9つの心得」が身についている多くの上司の方にとっては、1on1は大きな負担になっていません。IT関連企業や新たなサービスを展開している新興企業の多くの管理職は、日々粛々と1on1を実践・継続されています。過大な負担とまではなっていないようです。優先順位もありますが、その理由のひとつは「9つの心得」が自然と身についているからでしょう。 私も当たり前のこと、つまり「9つの心得」を実施し、継続してみたのです。いろいろな失敗を経験しながらも、あたまでわかっていたことを、とにかく実践・継続しました。すると、「わかる」から「できる」になったのです。できた理由は実際にやってみて継続したにすぎません。 多くの上司の方は、さまざまな研修を受講し、1on1を理解されています。しかし、「できる」までなっていなかったり、実施したことにしていたりする場合も散見されます。まずは実践・継続しましょう。 1on1の定義は種々ありますが、「部下の成長支援を目的に、上司と部下が1対1で定期的におこなう対話」です。上司のための対話ではないことに留意する必要があります。 あなたが実施した直近の1on1を思い出してみましょう。「9つの心得」はできていたでしょうか? この点を意識するだけでも変わっていきます。ぜひ意識して臨んでみましょう。
オンライン形式の「4つの心得」
1on1はコロナ禍の影響でオンライン形式でも実施されています。オンライン形式での留意点として、次のことが挙げられます。 1.顔は明るく大きめに映っていますか? 4.カメラ位置は目と同じ高さですか? 3.3~4割程度カメラを見ていますか? 2.リアクションやジェスチャーは、対面時より3割オーバーにしていますか? リアルの面談と違い、オンライン形式では画面越しに相手を見ることになります。相手も同様です。画面越しの場合、細かなアクションや微妙な表情に気づきにくくなります。4つの留意点を意識することで、相手の微妙な変化に気づきやすくなるでしょう。 小川 隆弘、 キャリアコンサルタント、コーチ、研修講師 ※本記事は『成果が出る1on1 部下が自律する5つのルール』(ごきげんビジネス出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。