今季2勝目、小祝さくらの理想的なドローを打てるスウィングをプロが解説!【勝者のスウィング】
「アース・モンダミンカップ」の最終日に逃げ切り優勝で今季2勝目を飾った小祝さくら。みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修が5日間に渡った長丁場でも崩れなかったスウィングを解説。 小祝さくらのドライバー連続写真はこちらから
梅雨入りと重なり悪天候に見舞われた「アース・モンダミンカップ」は連日のサスペンデッドが続き月曜日の予備日に最終ラウンドが行われ長丁場となりました。2日目、3日目は強い雨でプレーする時間帯もあり、遅延や中断と体のコンディションや集中力を保つのが難しい状況になっていました。 初日を2アンダーの21位タイでスタートすると悪天候で中断、サスペンデッドとなった第2ラウンドに66と伸ばし2位タイに浮上すると、同じくサスペンデッドになった第3ラウンドを65で終え、2位に6打差をつける独走態勢。月曜日の最終ラウンドではショットが乱れ、耐えるゴルフを強いられながらスコアを1つ伸ばし、2位の安田祐香選手に3打差をつけ今季2勝目を飾りました。 優勝会見ではショットの乱れを修正しようとして「集中を切らさないように、気を引き締め」、スウィングに関しては毎ショット考えながら「切り返しのタイミングやフォローの抜ける位置」を修正しながらプレーしていたと話しました。 今季はコーチを付けずに自身で調整しながらの参戦となっていますが、パーオン率3位、平均バーディ数2位、ドライビングディスタンス8位、平均パット(パーオンホール)7位とドライバーからパットまで安定したスタッツを記録しています。
右を向いたままヘッドでボールを打つ
小祝選手はインサイドアウトのクラブ軌道で打つドローを持ち球にしています。背筋を伸ばして骨盤を起こしたアドレスの姿勢からテークバックの早い段階で背中をターゲットに向けながら深いトップを作ります。
切り返しから胸を右に向けたままダウンスウィングに入ることで、インサイドアウト軌道を作っています。胸を右に向けたままクラブヘッドをボールに当てる感覚を持つと結果的にクラブはインサイドから下りて来ますが、下半身が止まるとフェースが返り過ぎて引っかけの原因になってしまいます。 そうならないように小祝選手はしっかりと足を使う、つまりテークバックで右足、切り返しから左足を踏み込むような足の動きを使うことで骨盤をターンさせることで上半身と下半身の捻転差を作り飛距離のエネルギーを作り、右肩がターゲットを指すくらいのフィニッシュを取ることで引っかけを防いでいます。 「全米女子プロゴルフ選手権」のため上位選手が不在とはいえ、その実力を示し、見事、通算11勝目を飾った小祝選手。複数回優勝を達成した次の目標、自身初の国内メジャー制覇へ向けて期待が膨らみます。
プロゴルファー・中村修