米準備預金残高が急減、3兆ドル割り込む-年末要因やQTが影響
(ブルームバーグ): 米連邦準備制度理事会(FRB)がバランスシート縮小を継続する上で判断材料にする銀行システムの準備預金残高が、3兆ドル(約470兆円)を割り込み、2020年10月以来の低水準となった。
FRBが2日発表したデータによると、準備預金残高は1月1日までの1週間に約3260億ドル減少して2兆8900億ドル。週間としてこの2年半強で最大の落ち込みとなった。
背景には年末要因に加え、米金融当局が量的引き締め(QT)を通じ金融システムから余分な資金を取り除いてきたことがある。金融機関も緊急貸出制度「バンク・ターム・ファンディング・プログラム(BTFP)」を利用した借入金の返済を続けている。
米金融当局がQTを進める中、ウォール街のストラテジストは準備預金について適正水準の最低ラインを意識している。これはバッファーを含め3兆-3兆2500億ドルとの推計がある。当局は先月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で、バランスシート縮小を継続していく姿勢を示した。
原題:Reserves at Fed Sink Below $3 Trillion to the Lowest Since 2020(抜粋)
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Alex Harris