【ランの疑問Q&A】洋ランと東洋ランは何が違うの?原種と交配種って何?
よく耳にするものの、じつは詳しく知らない専門用語が飛び交うランの世界。『趣味の園芸』2025年1月号のラン特集では、ランにまつわる疑問のあれこれを合田弘人さんに教えていただきました。一部を抜粋してお届けします。 みんなのランの写真
「洋ラン」と「東洋ラン」は何が違うの?
洋ランは一般的にカトレア、パフィオペディラムをはじめとする中南米、東南アジアなどを原産地とする熱帯系のランを指し、洋ランを栽培する文化はヨーロッパから導入されました。 一方、東洋ランはセッコク、エビネ、シンビジウムなどの中国、韓国、日本などを原産地とするランを指し、日本で古くから伝統園芸として親しまれてきているジャンルです。 洋ランと東洋ランを区別するのは日本独自といわれています。
原種と交配種って何?
原種は野生種、自然種ともいわれ、自然界に存在する種類を指します。人工的に増殖されたものであっても、自然にある種であれば原種です。 一方、交配種は、異なる2つ以上の種を人工的に交配してつくられたものを指します。交雑は自然界でも起こることがありますが、それとは区別して人工的に交配されたものを交配種と呼びます。
教えてくれた人/合田弘人(ごうだ・ひろと) ラン栽培家 神奈川県伊勢原市のラン専門店で趣味家向けに幅広い交配種、原種の栽培、販売、育種を手がける。家業のラン店に入る前は観光業に従事。豪華客船の乗組員として世界各地を回っていた。『趣味の園芸』本誌の「今月の管理・作業」コーナーでランの解説を担当。 ●『趣味の園芸』2025年1月号「教えて合田さん! 素朴なランの疑問Q&A」より