<ここに注目>頂を知る実力伯仲の常総学院と敦賀気比 終盤勝負か 選抜高校野球
◇第5日第3試合 常総学院vs敦賀気比 常総学院は第73回大会(2001年)、敦賀気比は第87回大会(15年)と、ともにセンバツを制した優勝経験校同士の対決。いずれも2人の看板投手を擁して守備力に優れ、打力も差がない。戦力は五分五分で、試合は終盤までもつれそうだ。 【写真】センバツ応援ポスターに小泉のんさん 常総学院は島田直也監督が就任3カ月ほどで迎えた関東大会で、準決勝までの3試合を計1失点、1失策と伝統の守備力で勝ち上がった。その中心となったのが秋本璃空、大川慈英の、ともに3年生の右の二枚看板。多彩な変化球が光る秋本と、最速146キロの速球で攻める大川で流れを引き寄せる。 一方の敦賀気比はエース左腕・竹松明良(3年)に、右腕・上加世田頼希(2年)も成長を見せる。身長180センチの竹松は直球主体に変化球も織り交ぜ、昨秋は公式戦8試合で防御率0.89と安定感を誇った。上加世田は北信越大会決勝で完投するなどしぶとさを見せ、注目を集めた。 チーム打率3割6分1厘の常総学院は、選手らは強振しないスイングを心がける。長打こそ少ないが、1試合平均安打11.8本は力強い。敦賀気比も3割5分と高打率をマークしており、いずれも3年で打率4割超の前川誠太、広角に打ち分ける大島正樹ら勝負強い打者がそろう。【尾形有菜】
新指揮官を迎えた常総学院 伝統の守備力は健在 二枚看板がけん引
昨年7月にOBで日本ハムなどでプレーした島田直也監督が就任し、新チームがスタートした。2020年秋の関東大会では準決勝までの3試合で計1失点、1失策と伝統の守備力で勝ち上がった。決勝では健大高崎(群馬)に敗れたものの、延長十一回に持ち込む粘りを見せた。 堅守の中心となるのが秋本璃空、大川慈英(いずれも3年)の右の二枚看板。秋本は最速145キロの直球にキレの良い多彩な変化球が光る。関東大会準決勝で完封した大川は最速146キロの速球が持ち味。先発、リリーフともこなす器用さがあり、秋本とともに最後まで試合を作れるスタミナもある。 関東大会出場15校のうち、チーム打率3割8分8厘はトップ。島田監督が「自分たちに合うバッティングをしよう」と指導し、選手は強振するのではなく、つなぐ意識を徹底した。1試合平均11.8安打と結果を残し、5年ぶりのセンバツ出場を後押しした。【尾形有菜】