坪井翔（2024年10月12日撮影）

＜スーパーフォーミュラ第7戦＞◇決勝◇13日◇富士スピードウェイ 　坪井翔（29）が前日の第6戦に続く今季3勝目を挙げた。福住仁嶺（27）が2位。牧野任祐（27）が3位。Jujuこと野田樹潤（18）は17位だった。 　午前中に行われた予選でポールポジションを獲得し、ドライバーズポイントで野尻智紀（35）を0・5ポイント上回って首位に立って決勝に臨んだ坪井は、好スタートを決めて、トップを守る。 　10周を終え、ピットオープンになってタイヤ交換が可能になると、牧野、野尻、小林可夢偉（38）らが早々のピットイン。トップの坪井、2番手の福住はステイする。 　12周目に接触があり、このレース2度目のセーフティーカー（以下SC）出動となった。この時点で、まだタイヤ交換を行っていなかった坪井らがピットインする。 　32周目には、突然電源が落ちてしまった阪口晴南（25）のマシンに山本尚貴（36）の車が乗り上げて宙に浮き、路面にたたきつけられる事故が発生。事故後、山本はマシンから出られず、無線で「垂直に落ちた。首が痛い」と訴えていた。メディカルチームによって救出され、救急車で病院搬送された。山本は23年スーパーGT第6戦の決勝レース中にクラッシュして首周りを痛めており、状態が懸念される。 　レースは残り3周で再開。坪井はトップを守り切り、今季の富士戦全3勝としてドライバーズポイントを86・5に伸ばした。牧野がランキング2位に浮上。野尻は同3位に後退した。 　坪井はレース後、「今日は追われる立場だったので、いつもと違う緊張感があった。OTS（オーバーテークシステム）もしっかり残しつつマネジメントできた。昨日今日と富士戦を完全制覇でき、ポイントリーダーとしても少し差を広げて最終戦に挑める。今週末は完璧。チームも2レース制で大変だったと思うけど、頑張りに感謝したい」と、年間チャンピオン獲得に向け大きく前進したことを喜んだ。