YouTube ショッピングはTikTokとのソーシャルコマース競争でどのように競争力を高めているか
YouTubeは4月、ショッピング(Shopping)の機能に関する一連のアップデートを発表し、コンテンツクリエイターがより柔軟に自分のチャンネルを収益化できるようになることを示唆している。 だがもっと広い意味では、YouTubeの親会社であるアルファベット(Alphabet)が、クリエイターとそのアフィリエイトを、変化し続けるソーシャルコマースの領域で競争力を維持するための手段とみなしていることの表れでもある。 今回のアップデートの一部では、クリエイターのページで商品を紹介したり、古いコンテンツを新しいショッピングリンクでリフレッシュしたりするための新たな方法に注力している。だがブランドにとって重要な要素は、クリエイターがターゲット(Target)、アルタ(Ulta)、アディダス(Adidas)など、300社以上のYouTubeのパートナーブランドにアクセスできる「アフィリエイト・ハブ」のローンチである。 このハブは、クリエイターのコミッション率を表示したり、サンプルリクエストを可能にするなどの機能を備えている。
クリエイターのためのソーシャルコマースの進化
最新のアップデートには以下の要素がある: ・ショッピングコレクション。クリエイターが自分のストア(Store)のタブ、商品リスト、動画説明に載せることができる機能。個別の商品リストではなく、「春のネイル必需品」といった、ひとつのカテゴリーに複数のアイテムをまとめることができる。 ・アフィリエイト・ハブ。提携するブランドやコミッション率、プロモーションコード、サンプルリクエストなどをクリエイターが見つけるための一元化された場所。 ・複数の動画への商品のタグ付け。これによってクリエイターは古いコンテンツを収益化できるようになる。 ・クリエイターのためのWebプラットフォーム、フォースウォール(Fourthwall)との統合。 YouTubeのアップデートが行われたのは、インフルエンサーエージェンシーがTikTok Shopでのさまざまな経験を報告している最中のことだ。ソーシャルコマースの世界では最新の、そしてほぼ間違いなくもっとも派手な参入となったTikTok Shopを9月にローンチして以降、その立ち上がりは緩慢としている。 TikTokは自社の広告ネットワークにおける改良点をブランドに売り込みながら、新たなクリエイターをプラットフォームに呼び込もうとしている。ブルームバーグ(Bloomberg)によると、それでもTikTok Shopはことしは短期間でビジネスを10倍の175億ドル(約2.7兆円)に成長させることを目指している。