〈詳報〉イノシシに散歩中の70代女性が太ももかまれ、けが 昨年は児童が、今年2月には男性が襲われた山裾の住宅街に不安広がる
14日午前8時ごろ、鹿児島市原良7丁目の民家車庫で、近くの70代女性がイノシシに襲われけがをした。搬送されたが命に別条はない。周辺は襲われる事案や目撃が続く。市は15日までに住民に注意を呼びかけ、付近に看板を設置した。 【写真】〈詳報〉イノシシに散歩中の70代女性が太ももかまれ、けが 昨年は児童が、今年2月には男性が襲われた山裾の住宅街に不安広がる
市生産流通課や鹿児島西署によると、女性が一人で散歩をしていた際に遭遇。目が合った瞬間に突進され、太もも数カ所をかまれた。1頭ですぐに山へ逃げた。 山と住宅街に挟まれた現場に面した市道は通学路になっている。付近はイノシシが掘ったとみられる跡が複数あり、捕獲用のわなが仕掛けられている。一帯では昨年11月に児童が、今年2月に男性が襲われけがをした。同課は「秋は食べ物を求めて住宅地に近づく。遭遇したら刺激しないよう立ち去り、絶対に餌を与えないで」と呼びかける。 原良小学校は14日、児童に集団登下校の実施やイノシシよけに有効とされる鈴を携帯するよう周知。保護者らに見回りを依頼した。 14日にイノシシを目撃したという近くの男性(75)は「わなにかかったのか、足に1メートルほどのチェーンが付いていた」。自宅車庫が現場となった74歳の女性は「15日朝もガサガサする音や鳴き声が聞こえた。至近距離で遭遇したら逃げようがない」と不安そうに話した。
南日本新聞 | 鹿児島