イマジカG、TVポスプロ事業の撤退決定で100名超の希望退職募集…背景に「フリーランス化進行」など環境変化
映像制作大手のIMAGICA GROUPは26日、連結子会社の株式会社IMAGICA Lab.が手掛ける「TVポストプロダクション事業」からの撤退を発表した。2025年6月末までに事業撤退を完了する予定で、これに伴い100~150名程度の希望退職者の募集も実施する。 【画像】希望退職者の募集要項 ポストプロダクションとは、撮影後に行う編集や加工を行う映像制作の工程。IMAGICA GROUPではボスプロ事業を子会社にて行っており、テレビ映像やアニメーションなど分野別で専用の編集スタジオを保有している。 しかし、今回同事業から撤退することを表明。この決定の背景について、TV市場およびTVポストプロダクション市場の縮小傾向や競争激化に加え、フリーランス化の進行による参入障壁の低下など、事業環境が大きく変化していることを挙げた。さらに近年は、エディター・ミキサーの離職とそれに伴う顧客離れにより事業の稼働率が低下。2024年3月期の売上高は26億9,500万円、営業損益は9,300万円の赤字を計上していた。 希望退職の募集は2025年1月20日から2月12日まで実施され、退職日は2025年6月30日となる。対象者はTVポストプロダクション事業に携わる社員および管理部門に所属する一部の社員。優遇措置として通常の退職金に加え特別加算金を支給し、外部専門会社による再就職支援も実施する。 撤退対象となる事業拠点は、品川プロダクションセンター、赤坂ビデオセンター、渋谷スタジオ、渋谷公園通りスタジオNEXTの4拠点。なお、事業撤退に伴う特別損失については、希望退職への応募者が未定であることや、第三者への事業譲渡も検討していることから、連結業績予想には織り込んでいないとしている。
編集部 経済・社会担当