カズ「辞める選択は僕の中にはない」「どこで情熱出すか」熱い胸の内語る JFL鈴鹿復帰会見
JFLのアトレチコ鈴鹿クラブに横浜FCから期限付き移籍することが決まったFWカズ(三浦知良、57)が25日、東京・国立競技場で加入会見を行った。 【写真】笑顔で記念撮影するカズ一家 決断の理由に「(鈴鹿社長の)斎藤社長が、今年の1月、4月に2回にわたってポルトガルに来てくれた。そのとき、鈴鹿のプレーを望んでいる社長の気持ちを聞かせてもらった、その中でも決断はそんな簡単なものではない。やる以上は、本当に100%、グラウンドで情熱を燃やして毎日、体の方は、疲労が常に蓄積されていきますが、グラウンドに立ったときに、頭がリフレッシュされた状態で情熱を持って毎日立てるのか、しっかり考えないと行けない年になっている。自分に出来るか問い掛けて、辞める選択は僕の中にはない。どこでどういう風にこの情熱を出すか。アトレチコ鈴鹿がベストではないかと、鈴鹿を選択した」と明かした。 さらに「どこまで、活躍できるか、どこまで期待しているゴールを挙げられるか分かりませんが、そこに向かって努力し、全力を尽くしたい。ピッチ内も外も、若い選手たちのエネルギーをもらいながら、成長しながら前に進みたいと思っています」と力強く決意した。 鈴鹿でプレーするのは22年以来、約1年半ぶりで、7月1日から加入する。「5月に帰国する頃には鈴鹿でプレーしようと思っていました。横浜FCとの調整をしていた。発表まで時間がかかっていたが、5月の帰国時には自分の気持ちは決まっていた。大きな決め手は、一番、今回、考えていたのは出場時間が大きいこと。でも、これは保証されたものではない。どこまで出られるか。可能性を考えたときに、一番可能性が高いのが鈴鹿だった」と続けた。 すでに、横浜FCを通じ「この度、JFL所属のアトレチコ鈴鹿クラブに期限付き移籍することを決めました。昨シーズンはポルトガルでプレーし、悔しい思いもありながらも毎日刺激のある日々を送ることが出来ました。新天地でも、走り続け、ゴールを決めたいです。横浜FCのこれからの幸運とJ1復帰を願っています。Boa Sorte」とコメントも発表している。 23年2月から1年半にわたり、ポルトガル2部オリベイレンセでプレーした。当初は半年の契約だったが、22-23シーズンは3試合出場にとどまり「もう1回挑戦して、試合でゴールをあげる」と決意を口にし、期限付き移籍期間を1年間延長した。今季はチームが残留争いに巻き込まれ、5試合出場にとどまった。ポルトガルで得点を挙げることは出来なかった。 5月にポルトガルから帰国し、国内復帰の希望を口にしていた。新天地でのプレーに備え、6月6日から16日まで大阪府内で自主トレーニングを実施。当初は「ゆっくり慎重に」としていたが、期間中にはトレーニングパートナーとして大体大の選手が3度参加したこともあり、ゲーム形式も行うまでに調整していた。その後は横浜FCの練習に参加。23日には、横浜FCのユニホームを着て、東京ヴェルディとの練習試合にも出場した。7月1日から鈴鹿に合流できる準備をしっかりと整えている。 来年はプロ生活40年目を迎える。鈴鹿在籍時の22年10月30日、55歳246日のJFL最年長ゴールを決めている。昨年9月には一番のサポーターだった最愛の父・納谷宣雄さんが81歳で死去。天国の父にゴールを届ける約束を果たすべく、再び鈴鹿でゴールを狙う。 ◆1982年に15歳で単身でブラジルにわたったカズの所属クラブ経歴は以下の通り。( )内は期限付き移籍。 1986年 サントスFC。初のプロ契約 同年 SEパルメイラス 1987年 SEマツバラ 同年 CRB 1988年 ECキンゼ・デ・ジャウー 1989年 コリチーバFC 1990年 サントスFC 同年 読売クラブ、ヴェルディ川崎 (1994~95年 ジェノアCFC) 1999年 GNKディナモ・ザグレブ 同年 京都パープルサンガ 2001年 ヴィッセル神戸 2005年 横浜FC (同年 シドニーFC) (2022年 鈴鹿ポイントゲッターズ) (2023~24年 UDオリベイレンセ) (2024年~ アトレチコ鈴鹿クラブ)