「この水では米が作れない」産業廃棄物最終処分場のすぐそばの田んぼで さらに下流域でもコメを検査 川の水質悪化を懸念 農家への影響広がる 広島
しかし… コメ農家 吉田憲作 さん 「わし(の田んぼ)は下流、この下流の700メートルだけど、700メートルまでは(この水は)行きませんから」 ― つながってない、水路が。 「うちらの水にこれは影響ないです。ダメです」 ことし、この地区の農家12軒のうち3軒は、水を分け合うため減反に踏み切り、吉田さんを含む2軒は水が引けないため、作付けを完全に断念しました。 ■豊かな土地も作り手もいるのに「コメが作れない」「なんでこういうことが起きるかな」 地元の住民は、県に対して処分場の設置許可の取り消しを求めて裁判を起こし、去年7月に勝訴しましたが、県が控訴。現在も2審の裁判が続いています。 コメ農家 吉田憲作 さん 「作付けができない。だからことしは米を買います。一人怒ってもしょうがないけど、非常に怒りがありますよね。なんで、こういうことが起きるかなと思うてね。(県の設置許可は)農家のことまで考えてやってくれたんかどうかいうのはね、非常に疑問に思いますよね」 この作付け断念の決断は、自分たちで決めたために、どこからも補償はありません。 また、この川の水は、さらに下流で沼田川に合流します。そこには、三原市民・竹原市民の8割が利用する浄水場の取水ポイントもあります。 本郷最終処分場を運営する事業者には、何度も取材を申し込んでいますが、これまで応答がありません。
中国放送