錦市場からも近い繁華な街中に現れる居心地のいい飲み屋、祇園の割烹で磨いた主人が作る丁寧な和食とお酒で癒される
■ 偶然の巡りあわせで出会った街中の居心地のいい隠れ家 こんな風に料理もとてもいいのだが、加えて店の立地や佇まいがすごくいい。オープンして7年というが、町にしっくりと馴染んでいる感じがするなぁと思っていたら、実はこちらで80年続いた店があったというから納得だ。 ここに店を構えることになった、そのいきさつも聞いてみるとまた面白い。太田さんが木屋町のバーで飲んでいると、偶然に出会ったお客さんから、この場所にあった店の主人が引退するという話が出た。聞けばカウンターをそのまま使ってくれる人に譲りたいというらしい。やります! というわけで、なんと深夜2時に電話をかけて繋いでもらったという。持ってますねぇ、太田さん(笑)。 もうひとつ、この店でいいなぁと思うのがお客さんたち。常連さんが多いせいか、いつもカウンターでは和気あいあいと話が弾んでいるのだ。カウンターの端で一人飲んでいてもその会話は耳に心地よく、店全体を包むようになぜかリラックスさせてくれるのだ。 お酒は日本酒、ビール、割ものなど一通りそろうが、鹿児島の酒屋から直接送ってもらうという芋焼酎は他県ではなかなか見かけない銘柄もあって秀逸だ。 営業は午後3時と早いので、明るいうちから飲めるのもうれしい。店名の『めいてい』にちなんでか酒好きが集まってくるが、さすがに酩酊する大虎はいないのでご安心を。
岡本 ジュン