復旧へ課題…足りない災害ボランティア、少ない活動時間 能登半島地震から2か月
日テレNEWS NNN
能登半島地震から2か月。被災者に立ちはだかる、生活再建の課題とは――。藤井貴彦キャスターが石川県輪島市で取材すると、見えてきたのはボランティア活動が進まない現状でした。
■仮設住宅の供給追いつかず “足りない”災害ボランティア
藤井貴彦キャスター(石川・輪島市、3月1日) 「私は、発災から2か月がたった石川県輪島市の『マリンタウン』に来ています。その名のとおり日本海を望むことができるんですが、その前の堤防がえぐられています。また、液状化したかのように、地面には平らな部分がほとんどないという状況です。 平らな部分がない、という点で言うと、実は、私の立っているところと、カメラマンのいるところには“段差”があります。かなりの段差がずっと続いていて、路面がひび割れています。さらに、路面から土の部分にかけて、ずっと1本の亀裂が走っているのがわかります。 さらに、応急仮設住宅が後ろに並んでいるんですが、木のスロープがあり、奥までゆっくりとご高齢の方が上がっていけるように、工夫がされているということです」
藤井キャスター 「この応急仮設住宅は、新たに28戸が完成しました。申し込みが行われ、すべて入居する方が決まったということで、早い方では3日から入居されるということです。 元日に最大震度7を観測した輪島市では、住宅被害が1万棟以上にのぼり、今なお、約2000人が避難生活を送っています。 生活再建の拠点ともなる仮設住宅ですが、完成しているのは、石川県全体で300戸程度です。石川県で着工したのは、3500戸あまりということで、足りているように思われるかもしれませんが、実は、輪島市だけでも、4000件を超える入居申請があり、受け入れの面でも課題があるといえます」 「そのために必要になってくるのが、やはり、『ボランティア』の存在です。今回、取材したボランティアセンターには、全国から多くの方が集まっていました。 ただ、見えてきたのは、活動が進まない現状です。ボランティアには、県全体で約3万人が登録していますが、その活動は人数も時間もいまだ限定的です。 なぜ妨げが起きているのか、取材しました」