セミの幼虫狙うヒグマ、木は迷惑 食生活変わり、役割も変化
北海道・知床半島で2000年以降、ヒグマの食生活が変わり、人工的に植えたカラマツの根元を掘り返してセミの幼虫を食べるようになった結果、カラマツの成長が悪化していることが分かったと、高知大や東京大のチームが22日までに生態学の国際誌に発表した。 チームは「人工林の造成がヒグマの新しい行動を生み出し、生態系の中で果たす役割も変えてしまったとみられる」としている。 チームによると、知床半島では、ヒグマが食べたサケの残骸が木の栄養になるなど、生態系を育む役割があると考えられてきた。しかし、シカによって草が激減して以降、セミの幼虫が多くいる人工林の根元を掘り返すようになったという。